中部模型航空連合会主催のF3A勉強会に参加してきました。

 予定では午前中に座学、その後、飛行場に移動して各自のフライトを評価してもらう予定でしたが、雨のためデモフライトのみになりました。

 今年から新パターンになりましたが、基本的な採点基準などはほとんど変更はありませんでした。

 ただ、「演技の実行」の「演技図形のの正確性」にカッコ付で(審査員の位置から見て)という表現が追加されました。

 なぜこのタイミングで追加されたのかを考えると、ここ数年、フライトコーチなどの航跡を確認できるツールが普及し、更にそのデータをソフトで解析することで自動採点を行う試みなども始まっています。

 それに対し人が目で見て採点を行うのがF3Aだと強調する狙いがあるように思えます。

 私的には今まであいまいだった45度の見え方などが、フライトコーチを使う事で明確になり、練習の基準としていたのですが、物理的な正確性ではなく目で見た時にその角度に見えるのが正解ということになると、何を基準にすればよいか迷ってしまいます。

 もちろん経験的に例えばターンのオンコーナーの第一辺は浅目、二辺は立って見えるのが正解などと理解はしていますが、どの程度浅目&立ち目かは人によって差があり、また、地域によっても解釈が違っていたりします。

 そんなことを思いながらルールブックを見返してみると、意外と曖昧な表現が多いことに気づきました。

 角度で表現されるものは有名?な15度ルールで減点されますし、ストールターンの回転半径の減点も明確に定義されています。

 しかし、それ以外の減点基準は例えば「小さな違い」、「大きな場合」、あるいは、「僅かな偏差」、「より深刻な偏差」などの表現になっており、例えばロールレートが20%違ったらそれは「小さな違い」レベルなのか「大きな場合」になってしまうのか判断できません。

 長年の実績から審査員の経験と裁量で問題ないという事でしょうが、選手の立場からするとできれば具体的な基準が示されると助かると感じます。

 例えばP-25のローリングループでは1/4ループの上半分でロールを行いますが、前半は上昇中、後半は下降中になるので飛行速度を同じにするのがかなり困難になります。しかし、ルール上ロールレートは同じでなければならないため、仮にロールレートを同じで演じた場合、ロールの終了位置が90度より下に来てしまいます(後半の方が速度が速いので)。逆にロール終了を90度に合わせようとするとロールレートを変えるしかありません。

 ここで戦略としてどちらを優先すべきか考える時に、終了点のズレは15度ルールで明確に減点値が分りますが、ロールレートのどれくらいの違いが何点の減点になるかが曖昧なため、結局どちらを優先すべきか判断できません。

 これは一例ですが、他にも似たようなケースが幾つかあり、できれば15度ルール以外にも具体的な減点基準が示されると良いなと思いました。