幻③明石の君 | 吉備路残照△古代ロマン

吉備路残照△古代ロマン

吉備路自転車道を回って以来すっかり古代吉備国の残り香に取り憑かれました。
歴史と神話が絡み合っているから多くの遺蹟の故事来歴が謎に包まれています。
鬼ノ城・温羅伝説・鳴釜神事等の謎に新しい解釈を加えていけるので楽しみです。

源氏物語

 

41帖 

 

源氏52 夕霧31 明石の君43

明石中宮24 蛍兵部卿宮50 匂宮6 薫5

 

 

八月十三日の名月の夜

明石入道

導かれて「岡辺の館」へ向かう源氏

右は、従者の藤原惟光。

入道

源氏に娘(明石の君)との婚姻を願い

「娘の琴の音を聴いてほしい」と誘った。

ほどなく、明石の君は懐妊する。

孫の

明石の姫君は後に中宮

なり源氏と明石一族に繁栄をもたらした。

 

 

 

 

 

源氏があいさつを兼ねて今が満開の山吹の花の話をすると、女三の宮は、「出家の身に、花の風趣など--」

 

素っ気ない。

 

「亡き紫の上なら情感も優しさもある気の利いた答えが返ってくるものを---」

 

源氏は言いようもなく情けなかった。

 

早々に立ち上がって,、《冬の御殿》に向かった。

 

明石の君とは久々の対面だが、明石に住んでいた頃から心根がやさしく聡明で気分を害したり失望したりしたことはない。

 

源氏、

 

「本当は今すぐにでも出家したいのですが、身の回りに何やかやと手枷足枷が多く、なかなか踏ん切りがつきません」

 

源氏がこぼすと、明石の君は孫たちに触れた。

 

「その何ごとも性急になさらない御性格こそ、源氏の君の分別の深さを示すものでございましょう。

 

孫たちが成人するまで、しっかり後見して下さいませ」

 

 

 

 

 

その日は夜更けまで明石の君と親密に話し込んだが、源氏は《冬の御殿》には泊らず《春の御殿》に戻った。

 

「私もずいぶん淡泊になったものだ」

 

源氏は苦笑した。

 

 

 

 

 

 

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名作映画案内123

少年時代

1990年公開

原作*柏原兵三『長い道』&藤子不二雄A『少年時代』

脚本*山田太一 主題歌*井上陽水

監督*篠田正浩

主演*藤田哲也/風間進二

堀岡裕二/大原武・タケシ

太平洋戦争末期

進二は東京から富山へ疎開した。

二は真っ先にタケシと仲良くなるが、

級長で級友たちを牛耳っているタケシは

なぜか学校内では進二に冷たく当たった。

やがて

タケシと級友たとの間で覇権争いが勃発--。

117分