若菜下63憤り | 吉備路残照△古代ロマン

吉備路残照△古代ロマン

吉備路自転車道を回って以来すっかり古代吉備国の残り香に取り憑かれました。
歴史と神話が絡み合っているから多くの遺蹟の故事来歴が謎に包まれています。
鬼ノ城・温羅伝説・鳴釜神事等の謎に新しい解釈を加えていけるので楽しみです。

源氏物語

 

35帖若菜下

 

源氏:41~47 紫の上33~39 女三宮15~21 夕霧20~26
明石の君:32~38  明石女御:13~19  柏木:25~31

髭黒左大将36~42 玉鬘27~33 冷泉帝23~29

 

 

宇治市源氏物語ミュージアム入口

京阪宇治線の宇治駅で下りて8分ほど歩くと

和風の瀟洒な建物が姿を現わします。

  

一流の監督と声優陣による「アニメ映画」を鑑賞して、

ユニークな工夫を凝らした大小の模型等を楽しみ

「源氏物語」に関する豊富な書籍や資料など

自由に閲覧することが出来ます。

 

 

JR&京阪電車

宇治駅からのアクセス

 

〈宇治市源氏物語ミュージアム〉

最寄り駅は京阪宇治線の宇治駅。

改札口を出ると

右手に『源氏物語』や『平家物語』の舞台

になった宇治川がいまも滔々と流れている。

この川に

匂宮に愛された浮舟が苦悩の末に身を投じ

この川で

佐々木高綱梶原景季が「先陣争い」繰り広げた

 

ちなみに宇治川に入水した浮舟

助けた横川僧都のモデルは源信/恵心僧都

 

 

 

 

柏木


「言いにくいことをずけずけと言うものだね。

は若いころから女三の宮に恋い焦がれてきた。

幸いあなたのような親しい手づるがあるので、女三の宮のご様子をいつも伺い知ることができた。

しかし私の気持ちを再三にわたって伝えてもらったが、いっこうに埒が明かないではないか。

 

朱雀院は、
源氏の君は数多の女君たちに情をかけておられます。

とりわけ紫の上を大事にお思いのようで、女三の宮は一人寝される夜が多いようです』

と伝え聞かれて後悔しておられるそうだ。

 

それ故、こんなことを仰っている。

『どうせ姫宮を臣下に嫁がせて気楽な暮らしをさせるのなら、もっと真面目で誠実な人物を選ぶべきだった』

一方では、こうも仰っているそうだ。

『中納言(柏木)に降嫁した女二の宮は幸せに添い遂げるであろう』

 

このような朱雀院のお言葉をお聞ききすると、女三の宮がお労しくて胸が締め付けられるのだ。

女二の宮女三の宮の姉君だから正妻としてお迎えしたのだが、それはそれだけのことで女三の宮ではない。

女三の宮が恋しい」

 

 

 

 

柏木が話し終わって溜息をつくと、小侍従が憤然として、