行幸⑪旧交 | 吉備路残照△古代ロマン

吉備路残照△古代ロマン

吉備路自転車道を回って以来すっかり古代吉備国の残り香に取り憑かれました。
歴史と神話が絡み合っているから多くの遺蹟の故事来歴が謎に包まれています。
鬼ノ城・温羅伝説・鳴釜神事等の謎に新しい解釈を加えていけるので楽しみです。

第二十九帖 行幸

 

光源氏36 紫の上28 蛍兵部卿宮  玉鬘24  内大臣39  

秋好中宮27 夕霧15 明石の君:27 柏木20

明石の姫君8 髭黒右大将31  花散里22

雲井の雁  弁少将  近江の君

冷泉帝18

 

末摘花

恋のさや当てをする光源氏頭中将/内大臣

第六帖「末摘花」

 

 

雨夜の品定め

夏の長雨の夜、物忌みのため宿直とのいしていた源氏

部屋頭中将左馬頭藤式部丞らが訪れて

女君たち品評をし理想の女性像を論じ、

それぞれの恋愛体験を語った。

第二帖「帚木」

 

 

 

 

今、源氏の君が、「気分を損ねた」とおっしゃたのは、あの雲居の雁の一件かと推察したが、内大臣はこちらからそのことに触れると面倒なことになるかも知れないと思って黙っていた。

 

源氏

 

「若いころは公私にわたって、忌憚なく話し合ったものでした。

お互いに協力して、*朝政の補佐にも与ったものです。

しかし歳月が経つにつれて、なぜか気持ちが少しずつすれ違うようになりました。

馬齢を重ねるにつれて昔のことばかりが懐しくなりますのに、滅多お目にかかることがございません。

『内大臣』という御身分柄、威儀を整える必要もございましょうが、私のような古い友人の邸には気楽にお越しください

 

 

*朝政  が、朝早く紫宸殿において政務を執ること

 

 

 

 

内大臣

 

「たしかに、昔はなんの隔てもなくお付き合いさせて頂きました。

朝廷にお仕えした当初は、源氏の君といっしょに仕事ができるなどとは思いもよりませんでした。

のような者が、故・桐壺帝のありがたいお引き立てをいただきました。

お蔭さまで思いも寄らなかった「内大臣」という地位にまで昇り、にお仕えしておりますことにつけても、御恩を忘れるなどということは決してございません

 

源氏がひと呼吸おいて玉鬘のことを話しだすと、内大臣は思わず涙した。

 

いつも心に掛かっていることなのだろう。

 

 

 

 

「それはまた、思いがけないお話を伺いました。

玉鬘と母親の夕顔についてはずっと捜していることを、昔、「雨夜の品定め」のときに、皆さまにお話ししたような気がいたします。