![内裏](https://stat.ameba.jp/user_images/20140719/21/asaborake/3b/b9/g/t02200275_0400050013008009583.gif?caw=800)
内裏とは、帝の私的な居住場所
北半分の後宮(ハーレム)と南半分の帝の常住部分からなる
![平安京大内裏復元模型](https://stat.ameba.jp/user_images/20140719/21/asaborake/f0/22/j/t02200165_0240018013008005186.jpg?caw=800)
大内裏とは、内裏を中心として朝堂院(即位・朝賀・外国使臣の引見など重要な儀式を行う)や諸官庁を配置した区域
当時の内裏は、二条城の少し北
![二条城](https://stat.ameba.jp/user_images/20140722/07/asaborake/16/c4/j/t02200165_0259019413010496013.jpg?caw=800)
末摘花は昨晩のことをまだ恥ずかしく思い続けていて、今朝くるはずの後朝の手紙が日が暮れてから届いたことが礼を欠くことてあることに気がついていなかった。
後朝(きぬぎぬ)の手紙にはこうある。
○夕霧の 晴るるけしきも まだ見ぬに
いぶせさそふる 宵の雨かな
夕霧が晴れる気配をまだ見ないうちにさらに気持ちを滅入らせる宵の雨よ
来る気のない源氏の気持ちを読み取った女房たちはがっかりして胸を痛めたが、それでも返事をするよう姫君にすすめた。
○晴れぬ夜の 月待つ里を 思ひやれ
同じ心に 眺めせずとも
晴れない気持ちで月/あなたを待っている里/わたしを思いやってください。同じ心で眺めているのではないにしても
源氏は手紙を読む気すらしなかったが、それはそれとして最後まで世話をしようと心に決めた。
夜になって、源氏は左大臣といっしょに宮中を退出して左大臣邸にむかった。
左大臣は、行幸をことのほか楽しみにしている。
源氏や左大臣の子息たちが集まっては、行幸の話をしたり舞いの稽古をしたりして日が過ぎて行った。
お互いに競い合っているので色々な楽器の音が重なって非常にうるさく、いつもの静かな管弦の合奏とは様子かちがう。
源氏は管弦の練習に忙しく、恋しい女たちの所には暇を盗んで通ったが、末摘花にはすっかり御無沙汰のまま秋も暮れてしまった。
常陸宮邸のほうでは、それでもいつか源氏は来てくれるのではないかと待ち望んでいるうちに空しく月日が流れてゆく。
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