
前途への希望にあふれ、幸福の真っ只中にあった人生の花の盛りを、突如として襲った余りにも痛ましい出来事。
愛する者の死。
それを境に、急転直下。
長いあいだ育んできた将来への夢を自ら捨て、あらゆる望みを絶ち、自己の内面との対話にのみ、生活感情を限定してしまう。
表向きは世間の人々に立ちまじりながらも、その実、心は絶えず過去を振り返るばかり。
追想は止まるところを知らない。
日々の暮らしの中で、見るものにつけ聞くものにつけ、鮮やかに心に蘇ってくるのは、あの方との懐かしい事ども。
我ともなく心が弾みときめいた、あの時。
思い返すたびにチクリと胸が痛む、あの場面。
決まって感傷の涙にくれる、あの言葉。
そんな、過ぎ去った、しかし忘れられない思い出の中でのみ、ひっそりと生きていく。
そんな境遇を余儀なくされた女性は、古今東西けっして少なくはないのかも知れない。
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