アナウンサーに

なりたい!

という若者たちを教えています。

 

発声や滑舌、ニュース読み、

フリートーク、自己PR、模擬面接・・・。

 

子どものころから漠然と

アナウンサーに憧れていた、

という若者が多いのですが――

 

それにしても、

 

どうもはっきりしないのは、

 

なぜアナウンサーに

なりたいの?

 

この質問に

はっきり答えられる若者が

とても少ないことです。

 

以前――

 

テレビ局で私がアナウンサーの

採用担当だったときのことです。

 

最終面接まで進んだものの

残念ながら不合格だった

ひとりの女子学生から、

その後しばらくして

こんな連絡をもらいました。

 

アナ試験はダメでしたが、

 晴れてANA(全日空)に合格。

 憧れのCAになれました!」

 

アナはアナでも、アナ違い。

アナウンサーではなく、

キャビンアテンダントになれて、

大満足! との喜びの声でした。

 

希望の職種に就けた

彼女の喜びは理解できました。

 

でも・・・・・・

 

正直言って、

アナウンサー

キャビンアテンダント

まったく違う職種だと思うのです。

 

その両方をめざす

彼女の志望理由が、

 

わかるようで、

わかりません

 

思い返せば、彼女の印象は

一言で表現するなら

“目立ちたがり屋” さん。

 

目立ちたい、だけの志望理由で、

はたしてハードなCAの仕事が

務まるのだろうか?

 

そんな心配までしてしまいました。

 

ほかにも――

 

こんな女子大生がいました。

 

一流私大のミスキャンパス、

英検1級で留学経験あり。

そして夢はニュースキャスター。

 

となれば、

面接の話題も「政治」について・・・。

 

でも、その女子大生、

総理大臣(当時)について

名前も所属政党も知らず、

与野党の区別もできません。

 

極めつきはこの問答です。

 

「ニュースキャスターをめざす

理由を教えてください」

 

「はい、ニュースキャスターは、

才色兼備の選ばれた女性だけが

就(つ)ける仕事だからです」

 

ほかにも――

 

こんな女子大生がいました。

 

「アナウンサーになったら

どんな仕事をしたいですか?」

 

「はい、CDを出すのが夢です」

 

 

いま就活の学生たちに

いちばん強化学習している

テーマは、

 

憧れ仕事志望理由を

言葉表現すること。

 

憧れをいかに身近な表現に

言い換えるかを

重点的に指導しています。

 

あ、これは

アナウンサーに限りません。

 

どんな仕事にも通じる

真理だと思います。