4. ホシキヌタ | Asaによるビーチコーミングとクワガタ標本の日記

Asaによるビーチコーミングとクワガタ標本の日記

ビーチコーミング初心者(2017/2/12~)のAsaが主に千葉の海を歩いて得たお宝や採集記を綴る簡素な日記です。クワガタムシについても覚え書き程度に。その他、熱帯魚、釣り、天体観測なども。どうぞよろしく(^^)
In Order To See "them", We Walk Along the Beach Today.

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【和名】ホシキヌタ(星)
【学名】Cypraea vitellus vitellus (C. von Linné,1758)
【レア度】★☆☆☆☆
【サイズ】24.4〜69.9mm


房総半島で拾えるタカラガイではホシダカラ、ヤクシマダカラに次いで大型になるタカラガイ。背面は茶褐色を下地とし、その上にまばらの白星を有す。背側方向から腹側方向にかけて走る短い筋が殻の側面に密に見られる。腹側は新鮮な状態では赤みを帯びる。これは経年や磨耗するとすぐに退色しやがてクリーム色となるが、打ち上げで得られるのは大抵後者である。殻は重厚で擦れると白星や茶色の層は消え、特に背面部には白色や紫色の層が現れ粉を吹いたような質感となる。内唇歯数は17~22、外唇歯数は17~24であり、後述するクロハラダカラとの区別のポイントとなる。

三浦半島以南に分布し、小型化が進行し近年激減していると言われるが、それでも房総半島ではかなりの数が打ち上げられ、海へ行くと状態を問わなければとりあえず数は拾える種。荒れた後には中身入りの綺麗な個体が打ち上がっている事があるが、本種は岩場に生息するためか背面に傷や修復痕の見られる個体が多い。

英名は"Deer Cowry"で、訳すとシカダカラ。日本でシカダカラと言えば世界最大のタカラガイのCypraea cervusをさす。
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擦れの少ないものはこんな感じで星が背面に残ります。これくらい綺麗だったらお持ち帰りは確定です。やはり大きいタカラガイは綺麗なものが拾えるととても嬉しいです。
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残念ながらよく見かけるのはこういった擦れた個体ばかり。擦れてくるとチャイロキヌタのように2本の帯が見えてきます。江戸時代にはこのような2本の帯を持つタカラガイを総称してキヌタデと呼んだそうです。さらに擦れが進行すると白やら紫やらの層がぼんやりと雲状に出てきます。こういう個体はクロハラダカラと非常に紛らわしいので一応拾ってみて歯を確認するのですが、大抵はホシキヌタですね^^;
最初の頃は拾っていたのですが、最近は基本歯を見てクロハラダカラでないことを確認したらスルーですね。

似ている種
★クロハラダカラ
クロハラダカラは擦れたホシキヌタにとても似ていて非常に紛らわしく、しかもレアです。こちらを参考に。

★オキナワダカラ
房総半島では打ち上げ個体の記録がいくつかあります。オキナワダカラは3~4本のバンドが入り、腹面は白色を帯び、歯の数は多いです。白星も出ません。擦れた個体では区別が難しいのでしょうけど、僕はまだ拾った事が無いのでいずれ拾えたら詳しく記載したいと思うのですが。いつになることやら...

★クチムラサキダカラ
意外とホシキヌタの小さいサイズとクチムラサキダカラの平均サイズは被っているので、間違える事もあるかもしれません。そういう時はお口を見てみましょう。クチムラサキダカラの口はその名の通り紫色をしていて、これは擦れても残る事が多いので区別は容易です。