パートを辞めたいと
思わず心の声が
口から漏れてしまったあの日
締日の20日まで頑張ろうと
長(おさ)に言われたあの日
地獄だと思っていた残りの日数も
慣れてしまえばもはや普通
地獄で普通に弁当食ってるよ
(闇なのでさらっと午後も働かされてる)
(ゆとりちゃんがいなくて大忙し)
なぜかセルちゃんだけ毎日10分ほど
長とふたりきりになる時間が設けられている
『セルさん、わたしね、
物事には何事も裏と表があると思ってるの』
『へー、そうなんですね』
(仕事をしながら片手間に適当に相槌を打つ)
『だからね、嫌なこととかマイナスなことも
裏を返せばプラスだったりするの』
『急にどうしました』
『何かありました』
『ちがう、ちがう、わたしじゃなくて
セルさんの話よ~』
『………』
(ここで初めて長の方を見る)
頬杖ついてセルを
ガン見してるーーーー
しかも微笑んでるーーー
この人はいったいなんの話をしているんだ
セルちゃんなんか不思議な世界に迷い混んでる
まぁ、要は
“辞めるのやめよう”
って話だったんだけど
すごいとこからくるなーーー
結局セルもうんと言わず
向こうも粘りつづけ
またお話ししましょうね、ウフフ
で、終わった…
これ、毎日続くの…
この謎の説得はいったい、、、