「緊立ち 警視庁捜査共助課」を読む。
この作家さんが描く、女性を主人公とした警察小説は、
ホント、面白い。
警視庁刑事部捜査共助課に席を置く、
二人の女刑事の物語。
一人は、「メモリーアスリート」とも呼ばれ、
始終、街に立ち、雑踏の中から指名手配犯を見つけ出す
見当たり捜査斑の川東小桃。
もう一人は、行き詰った捜査を担当し、
全国を股に、指名手配犯を追いかける佐宗燈。
この二人が交互に、さまざまな事件を追いかけ、
犯人を見つけ出し、逮捕する。
そして最後は、緊立ちが入り、
共助課の刑事など、組織総動員で、
逃げ回る犯人を追い詰めていく。
事件解決の面白さだけでなく、
警察官という特殊な仕事を抱えた二人の女性が、
等身大で描かれ、プライベートな生活の中で、
家族や仕事との関わり、離婚問題などなど、
悩み、苦しむ姿は、ずっと身近に感じられる。
彼女たちも、普通の女性、普通の人間だと、
共感する部分は多い。
犯罪捜査は、非日常の世界なのだが、
彼女たちの悩みは、日常だ。
続編、期待しています。