夢の世界その1。 | 劇団あるといる・市川のブログ。

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夢を見た。


私は駅のプラットホームにいて、かなり慌てていた。

すでに駅に着いていた電車に飛び乗った。


まもなく発車いたします、とアナウンスが聞こえた頃、

ゆっくり閉まるドアの外側で、次の電車を待つ女の人達の会話が聞こえた。


「ほんとに紛らわしいわね。間違って乗るところだったわよ」

「ほんとに。逆方向に行くところだったわ」


私は慌てて、閉まっていくドアに体をはさみ、何とか降りようとするのだけど、降りることができない。

あと少し、ほんの少し、力でドアを押し広げることができれば降りられるのに。


電車は発車してしまい、呆然としたまま私は立っている。頭上に中吊り広告が揺れる車内で。


駅に着いた。隣の駅(逆方向の)に着いたはずなのに、長いこと乗っていた気がする。


今度は確実に目的地に向かう電車に乗ろうと、別の電車に乗り込む。

車内に貼ってある路線図を見て、私は再び焦りはじめる。

知っているはずの駅名がない……見覚えのある駅名が一つもない。一体、どこに向かっているんだ。


着いたのは寂れた駅で、無人だ。

ずいぶん遠くに来てしまった。土ぼこりのする風の匂いや、町の音がとても静かなので、それがわかる。

次の電車は、全く来そうもない。


仕方が無いので、その駅で降りてぶらぶらとすることにした。

しばらく町を歩いていると、駅への方角がわからなくなってしまったので、

道端で一人で遊ぶ、前髪を下ろした小学生ぐらいの男の子に聞くことにした。


「駅はどっちなの?」

「こっだよ。こっち、こっち」


うながされるまま、歩いていくと男の子は言った。

「ほら、着いたよ。ここだよ」


着いたのは駅ではなく、温泉だ。

『天然温泉』と書かれた、赤いノボリが風にはためいている。


私は子供に非難を浴びせることも無く礼を言って別れ、温泉に入ることにした。

湯船につかり手ぬぐいを頭にのせ、幾人かの温泉客と一緒にくつろいでいる私。


でも決して、くつろぎきってはいないのだ。


私は不安になる。どんどん不安になっていく。


そして、夢からようやく目が覚めた。


汗でびっちょり。