石油マネーが入ったということで

一時期話題になった本作、

UFOロボ・グレンダイザーのリメイクですが…。

 

 

■私の評価

 

えーっと…。

 

作画や動画は特筆する様なものはないのですが、

安定していて崩れもなく、おかしな動きもないですし

及第点には達していると思います。

背景美術も意図的に旧作風味にしているのでしょうし。

 

メカやロボは3DCGですが、

意図的にリアルにならないようにしてますし、

旧作を意識したのか、ロボも簡素なデザインで落ち着いています。

現代風のアレンジ加えた部分は殆ど感じられないかな。

 

キャラデザは旧作と比べると

男らしかったデューク・フリードや兜甲児は

優男風味が増し増しですねえ。

旧作もスリム感はあったのだけれど、

旧作は顔も男らしく、体つきも筋肉質だったかと。

 

物語も面倒くさい設定を放り込んで

ウジウジ、ジメジメした部分があります。

 

旧作の子供向け熱血格闘ロボバトルは淡白になっている感じ。

バトルはあっさり処理されてます。

 

 

■評価が割れまくる

 

日本の動画サイトのレビューでは

かなり評価が割れて…ん、荒れている様で、

評価する人はしているのだけれど、

全く評価しない人も居て、

その中間の評価の人もパラパラ居るのが現状みたいです。

 

海外のサイトでも同じ様に割れている状況みたい。


3DCGも悪く言う人がいる一方で、

旧作をリスペクトしていると捉える人も居ます。

 

 

■期待しすぎた?

 

旧作ファンの辛辣な評価をみる限り、

きっと期待しすぎたんだと思います。

 

 「オイルマネーで金ジャブジャブだろう、

  凄い傑作になるに違いない!」

 

とかね。

 

●作画動画

 

パチンコマネーで作った宣伝アニメが

凄いモノが多かったせいもあって、

オイルマネーを放り込んだら

どれだけ凄い作画動画になるんだ!?

期待しすぎたのでしょう…。

 

作品は違いますが、グレンダイザーと同じく

昭和ロボアニメの名作・コンバトラーVのパチンコアニメ。

こんなの観ちゃったら、期待しちゃうよね…(汗)

(当時の)現代技術でリメイクされた魂震える作画と動画だもの。

 

「21世紀にこの作画?」という声があるのですが、

特筆する様な凄さはないかもしれませんが、

前述した様に私は安定しているかと思います…。

 

そこまで悪い訳ではないのですよ。

 

 

●熱さを感じないロボバトル

 

メカやロボはオール3DCGであり、

デザインは旧作をリスペクトしています。

手抜きせずにきちんとした仕事しているかと。

 

でもね…正直に言います。

 

旧作もチラ観(流石に1話くらいしか…)したのですけれど、

旧作の手描きセルのリミテッドアニメに

圧倒的に負けているんじゃないかな…。

 

▽東映公式:UFOロボ グレンダイザー第1話

 

 「旧作のがカッコいいじゃん」

 

って素直に思いました。

 

 

●誰を対象にしたのか分からない

 

全体的に誰を視聴対象にしているのか

中途半端でさっぱり分かりません。

 

旧作世代をターゲットにするのなら、

ロボやメカがCGなのは仕方なくても

バトルは力を入れるべきだったでしょうし、

キャラデも現代風アレンジする必要はなかったですよね。

むしろ旧作のデザインの方が世代のお嬢様方に好評の様な…。

※キャラデに旧世代の神アニメーター荒木伸吾氏。

 

物語にしても面倒くさい設定が足を引っ張る上に

1クールである程度の仕舞いをつけないといけないから

どうしても言動が軽く見えてしまっているんじゃないかな。

 

初見の若い世代を対象にしていたなら、

キャラデはもっと弾けないといけなかっただろうし、

旧作を観ないと分からない設定は思い切って排除して

(それでもかなり排除していますが)

重苦しい設定で足を引っ張るよりも

淡白で分かりやすい構成にした方が良かったんじゃない?

 

まぁそれはそれで旧世代ファンから猛抗議されると思うけど…(汗)

 

 

 

シビアな事を描いてしまいましたが、

恐らく予算はそれほど付いていないのと

優秀なベテランアニメーターを多数、

引っ張れなかったのがそもそもの原因かと…。

 

作画動画の安定度、3DCGから考えると

激安深夜アニメの様な低予算ではありませんが、

きっと相場程度だったのでしょうね。

 

あと情熱を持ってアニメを作ってくれるアニメーターは

少々お金があっても中々来てくれないですから。

中国業者みたいな破格のマネーなら別でしょうが、ね。

 

 

-AR