- くちびるに歌を/中田 永一
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ムズムズするほど、『青春』だな~と思う本。
中学生の平均台を渡るような危うい内面が良く書いてあった。
今春中学生になった自分の長男を思いながら読んだ。まだまだ幼さが残る息子だが、もう少しすると親にも言えない悩みが出てくるんだろうな・・・。
自分が親には相談しないような子供だったからきっと息子もそうだろう。でも私がそうだったように両親・家族からの愛をたくさん注ぎ込まれてるから、大きな壁にぶつかってもきっと大丈夫。
話は違うが、本を読んでいる途中、アンジェラ・アキの『手紙~拝啓 十五の君へ~』がすごく聞きたくなった。
一人一人の声が寸分違わずにぴたりと重なり、渾然一体となって場を支配する瞬間があった。入部当初はなかなかその瞬間に 出会うことができなかったけれど、最近になってすこしずつ、ラジオのチューニングが合うかのようにその瞬間が訪れる。奇跡的に声が合わさり、ほんの短い間 だけその感覚につつまれる。そのとき自分の声が、自分の声ではなくなるような気がした。たしかに自分が口を開けて発声しているのだけど、何かもっと大きな 意思によって背中をおされるように歌っているようにおもえる。周囲にひろがるのはだれの声でもない。全員の声が合わさった音のうずである。それはとてもあ たたかくて、このうずのなかにずっといたいとおもえる。その瞬間だけは、孤独もなにもかもわすれる。 (P157-158)








