言っちゃいけないひとこと。 | 白血病だって100まで生きてやる。

白血病だって100まで生きてやる。

21歳で慢性骨髄性白血病と診断され、2年以内に分子遺伝的寛解達成!
留学先で風邪で入院し、採血したらまさかの白血球26倍(26万個)。
すぐにマルク(骨髄穿刺)でその日のうちにたった一人で外国語で病名告知されました。

口は災いのもと、とはこういうことだなと思った。
今日のブログはもはや閲覧注意です。本当に腹が立ったけど、いろいろと自分なりに考えたから書いてみる。




言っちゃいけないひとことってあると思う。

数日前に、ある社員さん(30代男性、たぶん)が
「あーあ、(こんなに忙しかったら)癌になっちゃうよー」
って発言してて

※ちなみにこないだわたしではないアルバイトさんのウィッグについて、あれこれゆってた人なんだけど…

癌になっちゃうよー(笑)なんてさ、
こういうこと簡単に発言しちゃうんだな
想像力ないんだな、、、ほんとに癌になったらとか…

って思ってた。

でも別に気にせず。
忘れてた。




昨日、わたしは休みだったんだけど
職場でトラブルがあったらしく。

今日社員さんみんなイライラ、せかせかしてたんだけど…

わたしも今日、朝からすごい腹痛と吐き気で
社員さんが忙しそうに出入りしてる中、
わたしはトイレと机の往復で

就業から1時間ほどは、集中して仕事できず…
トイレから帰ってくるときに、ドア付近で社員さんがしゃべってたので
別の扉から入ったら

ちょっと性格悪い感じだな、と思ってた女の社員さん(おそらく40代前半)が

「わたしも癌になりたぁ~い。」

って大きな声で言ってて。
まぁ、聞かなかったことにしよーーー。
と思ってたら…

その人としゃべってた人(同じく女性、同年代)が

「○○さん(わたしの名字)来たよっっ」

って言ってて。



…あー。わたしに言ったのか。と思って。

病気は知らない(はず)だけど、
ウィッグだし
ウィッグだから皮膚とか毛とか…見るひとが見たらわかるだろうし

別にウィッグってばれるのは良かったけど


「わたしになりたい」

ってさ…なんなんだ。
ってか髪の毛抜けるのは癌ってわけじゃないけど(脱毛症とかね)、
きっと顔色の悪さとか吐き気から抗がん剤だと思ったのだろうか。

そして、「あの子癌なんだろうな」と思ってて、「わたしも癌になりたい」って発言。
そうすれば、仕事休めるから、だとか思ってるのか…




前の人も含めて、なんなんだこの人たち。


って

すごい冷たい気持ちになりました。





世の中にはさまざまな病気があって、
100人中100人が理解ある、とは思ってないけど

その人、仕事できるだけに


うわぁ残念。って気持ちになりました。





そのあと、しばらく一人で留守番の仕事があったので

考えてた。
(というか、考えてしまった。)



例えば、


わたしがこの病気のまま中学生だったら
心臓のこともあって、体育…特にマラソンはできないだろう。

そういう子に対して、ひとりは「ずるーい」「いいなー」って思う子がいる。

正直、わたし自身中学のとき、マラソンの授業を休む子のことを
「いいな。わたしもやりたくないな。」
って心のどこかで思ってた。

でも、その気持ち以上に、「病気(やケガ)で走れないって、辛いだろうな」とも思ってた。
わたし、マラソンは嫌いだけど走ったり体を動かす体育の授業自体はすきだったから。
走る気持ちよさを、「できない」、「走る・走れない」の選択肢がないって辛いだろうなって思ってた。


「休めていいなー」
「休んでずるーい」

こんなふうに、思わない子もいると思う。
思っても、口に出さない子、
口に出す(出ちゃう)子、
ちょっといじめのように「あの子うざーい!」なんて言う子もいると思う。


でもそれはこどもの話でここは職場。
…せめてだけど、その社員さんのやってる仕事は高度なことだと思う。
頼られたりすることもあるし…。



そんな人が

ストレスとかあるとは思うけど


「癌になりたい」


だなんて





まじで性格腐ってるな。って思った。

そんなに性格の悪さのレベルが高すぎるとも思ってなかったけど…。
まじ残念。つーか

「最低。」

って思った。



わたしだけじゃなく、わたしより辛い治療をしている人、
もしくは、治療法がない病気だってある。

職場にも、わたし以外に家族で病気のひとがいると思う。
でも、そこまで考えてないからこそ出る発言なんだろうなって思った。


あまり、その一言に振り回されたくなかったけど
すごくすごく考えちゃいました。

その人とは、いままで以上に距離を置き、必要最低限しか関わらないでしょう。
あと1か月なんだし。




ちなみに

その話を聞いていた相手のひとも

「○○さん来たよ」

っておかしいでしょ。
せめて「シッ!」とかならわかるけど…

そのひとは、定期的に献血してた人だけに残念だった。



この話を、職場のだれかに聞いてもらいたかったけど
やめた。




スルーして
忘れて
慣れて

そうして病気とタシグナの副作用と付き合ってくのかな。って思って。




難しい。ほんと。
全てのひとが病気を理解するわけじゃない。

例えば前の職場のひとたちはみんな心から心配してくれて、
「いまの職場でこんなこと言われました」
なんて言ったら、本気で怒ってくれそう。

でも、言われたときすぐ思ったのは

「この人だけじゃない。」

きっとこれからずっと病気とタシグナと付き合っていくなら、
これ以上に辛いこと言われることもあるんだろうな。って思った。

あまり悲観したくないし、前の職場のひとたちや
わたしの友達みたいに

理解してくれるひとの存在を忘れちゃいけない。



きっと病気が理解できないひとは、
育った環境とかここまでくるまでに性格がひねくれる何かかがあったんだろうな。

きっとこういうことも、わたしが病気になったから知ったことなんだ…

って思った。



いままで以上に、病気のことを理解してくれるひとを大切にしようと思った。

こういう発言をするひとに対して、いまはどうすれば一番いいのかわかんないから
スルーしたり忘れたり仕方ないって思ったり気にしないようにしたり

そういうことしかできないけど


全部こうやって考えていく過程で
わたしの周りの理解者を大切にしなきゃいけない。って思った。

いままで考えてみても、味方(という言い方が正しいかは分からないが)がいないところはない。(アルバイトだけど)雇ってくれるひともいる。

そういうひとたちを大切にするためにがんばろうって思った。



口は災いのもと!

わたしも、いままで以上にいろんなことに対して、大きな気持ちで大きな心で理解できるひとになりたいな…。