東京のマンションを売却したあと、
湘南の家賃10万円のアパートに引っ越して、
もうすぐ2年という頃…。
ドイツ人彼がドイツに帰ることになり、
いよいよ海外での滞在期間が長くなるであろうことを機に、
同じく湘南の、家賃5万円のアパートに引っ越した。
この時、日本の不在期間を半年とすると、
家賃10万なら、6カ月分の60万をドブに捨てることになるけれど、
5万なら6カ月で30万。
確かに、まだイタタタ…だけど、
まあ、許せる額かなと思ったのだ。
だけど、いくら湘南とはいえ、
今どき家賃5万のアパートって?
ということで、またまたネットで検索。
以前と同じくエリアはだいたい決めていて、海まで歩けるところが条件。
となると、1ルームであれば5万という物件はチラホラあったけど、
なんと1件だけ、1DKがあったのだ!
そこで、また速攻で連絡し、速攻で内見をし、
その日のうちに決定!
建付けはかなり古いけれど、
外装も内装も今どき風にリフォームしてある
28㎡の1DK。
狭いといえば狭いが、日本にいる間だけの住まいと思えば、十分なのだ。
だけど、問題はモノの断捨離。
夫と離婚し、娘も結婚して独立し、
それを見越して、3LDKのマンションを自分の好きなようにリフォームし、
家具もこだわって揃えた。
それを、2DKに引っ越すときに泣く泣く処分し、
大きな家具で持ってきたのは、ベッド、仕事机3台、冷蔵庫、食器棚、洗濯機ぐらい。
そこから、さらに1DKに越すときは、
ベッドと洗濯機、仕事机1台のみに縮小。
こまごまとしたモノも、この時点でかなり処分することにした。
そんな時…
ふと、自分の老後がみじめなものになった気がして、
心を寒い風が吹き抜けた。
そのことを友達に話すと、
「そんなことないよ。
それがaruの夢だった3拠点生活への第一歩でしょ」
と勇気づけられて、思い出したのだ。
そうだ、私の夢は
放浪する住所不定老人になることだった。
もちろん、死ぬまではできないだろうけど、
体力が続く限り、放浪する。
そのために、すべて自分で考えて決めてきたこと。
この部屋は狭いけれど、
狭いなりに、自分仕様にカスタマイズしようと決めた。