クローンは故郷をめざす(2009)
近未来。
宇宙ステーション建設作業中に
事故死した耕平は、
クローン技術によって蘇る。
しかし、双子の弟を亡くした
幼少期の記憶しか持たずに再生し、
オリジナルの自分の遺体を
弟と思い込んだ耕平は、
遺体を担いで故郷を目指して
歩きはじめる。
自主映画で高評価を受けてきた
中嶋莞爾監督が、
06年サンダンス・NHK国際映像作家賞を
受賞した自身の脚本を、
及川光博主演で映画化。
同賞の審査員だった
ビム・ベンダースが
エグゼクティブ・プロデューサーを
務める。
とても静かで、寒々しい話だった。
冷たく寒い宇宙に
放り出されたような。
自分の呼吸だけ耳に響く
無音の宇宙で命を落とす耕平。
不条理な出来事は
なかなか悲しみきれない。
悲しみの犯人がいないとき
やり場のない怒りを
どこに持っていけばいいのか
わからないから。
双子という同じ遺伝子を持つものと
全ての記憶を流し込まれたクローン。
不思議な対比。
神の領域に
達してしまったかもしれない
テクノロジーは
本当に人を救えるのか?
補うことで救えるものもある。
でもどこまでを
「補う」と定義するのか?
感情と記憶を置いてけぼりに
または切り離して考えることは
絶対にできない。
完全な生命保護という思想。
そんな簡単なものぢゃない。
メーテルが
喪服を身につけている理由も一理。
カズオ・イシグロの
「わたしを離さないで」を思い出す。
突然の夫の死と
「再生」された夫と対面
---これはどうなんだろう
この映画を観て
なるほどなぁと思ったことが一つ。
記憶の処理、脳の仕組みは
上手くできているなと。
悲しい記憶、楽しい思い出
いいこと、嫌な気持ち
明日を生きていくために整理され
整えられ、時には思い出し
それを重ねていく。
生きるために薄まる感情
生きるために思い出す感情。
悲しい記憶を何度も呼びおこされ
母親の元へ、
失った幻想の双子の兄弟
(これは死んだオリジナル?)
と共にクローンは目指す。
静かで
冷たく美しい画面。
ずっとずっと繰り返される
悲しい記憶と生命。
混乱する妻と
決して双子の兄弟を
間違えなかった母親。
生き続けなければならなかった
耕平。
選択肢が広がることで
悩みも増える
そんな時代が有難いが
寒々しい。
近未来。
宇宙ステーション建設作業中に
事故死した耕平は、
クローン技術によって蘇る。
しかし、双子の弟を亡くした
幼少期の記憶しか持たずに再生し、
オリジナルの自分の遺体を
弟と思い込んだ耕平は、
遺体を担いで故郷を目指して
歩きはじめる。
自主映画で高評価を受けてきた
中嶋莞爾監督が、
06年サンダンス・NHK国際映像作家賞を
受賞した自身の脚本を、
及川光博主演で映画化。
同賞の審査員だった
ビム・ベンダースが
エグゼクティブ・プロデューサーを
務める。
とても静かで、寒々しい話だった。
冷たく寒い宇宙に
放り出されたような。
自分の呼吸だけ耳に響く
無音の宇宙で命を落とす耕平。
不条理な出来事は
なかなか悲しみきれない。
悲しみの犯人がいないとき
やり場のない怒りを
どこに持っていけばいいのか
わからないから。
双子という同じ遺伝子を持つものと
全ての記憶を流し込まれたクローン。
不思議な対比。
神の領域に
達してしまったかもしれない
テクノロジーは
本当に人を救えるのか?
補うことで救えるものもある。
でもどこまでを
「補う」と定義するのか?
感情と記憶を置いてけぼりに
または切り離して考えることは
絶対にできない。
完全な生命保護という思想。
そんな簡単なものぢゃない。
メーテルが
喪服を身につけている理由も一理。
カズオ・イシグロの
「わたしを離さないで」を思い出す。
突然の夫の死と
「再生」された夫と対面
---これはどうなんだろう
この映画を観て
なるほどなぁと思ったことが一つ。
記憶の処理、脳の仕組みは
上手くできているなと。
悲しい記憶、楽しい思い出
いいこと、嫌な気持ち
明日を生きていくために整理され
整えられ、時には思い出し
それを重ねていく。
生きるために薄まる感情
生きるために思い出す感情。
悲しい記憶を何度も呼びおこされ
母親の元へ、
失った幻想の双子の兄弟
(これは死んだオリジナル?)
と共にクローンは目指す。
静かで
冷たく美しい画面。
ずっとずっと繰り返される
悲しい記憶と生命。
混乱する妻と
決して双子の兄弟を
間違えなかった母親。
生き続けなければならなかった
耕平。
選択肢が広がることで
悩みも増える
そんな時代が有難いが
寒々しい。

