慶應通信の卒業試験を受けて来られた方々のブログを拝見しました。
自分が一年前に同じ体験をしたことを懐かしく思い出しました。三田の青空を見上げてしまう気持ちがよくわかります。
最短で卒業される優秀な方でさえ緊張して普段の実力がなかなか発揮できないのが卒業試験なのだとあらためて感じています。
無理もありません、あらゆることを犠牲にし、長年にわたって116単位を積み上げてきて、最後の8単位をこの30分に賭けるわけですから「ここでしくじってはいけない」という気持ちは誰もが持ちます。
しかも目の前にはその専門分野のオーソリティーが二人鎮座していて、副査はたいがい初対面だし(だいたい距離が近すぎるw)。
副査からの最初の質問の一撃で、自分が仕込んできた浅い知識がガラガラと音を立てて崩れていくのが聞こえます(泣)
それでもこれまで経験したことのないこの数十分の時間は、知見溢れた大海原で必死にもがく大切な時間で、ここから新たな問題意識を発見できるかどうかの試練の場でもあるかと思います。
当然面接官は自らも幾多の学会で冷や汗を流しながら修羅場をくぐってきた研究者ですからその論文のレベルに合わせた質問をぶつけてきます。難しい質問を投げられたら、それはその論文の質が高いと思っていいのかもしれません。だから答えられない質問は「わからない」とは言わずに「今後の課題にしたいと思います」がベストアンサーなのでしょう。
論文は「今の自分の実力はここまでだ〜」という限界をさらけ出しているのです。だから耳が赤くなり、背中をスーッと冷や汗が流れていくのです。
それはストリップ小屋で素っ裸になることと同じなのかもしれません。
本当にお疲れさまでした。
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