とりあえず、こんばんわ。局長です。

ラブライブスーパースターのロケハンで問題があったらしいですね。

どうやら、とある店に許可を取らずにロケハンしていたとか・・・。

おかげでその店の外観が別の物になるという事態になってますけど、

こういうのって寛容な心で敢えて認めるってのはどうなんやろか。

あ、でも個人宅はプライバシーの侵害とかの恐れもあるので

そこんところはしっかりとしてもらいたいですけどね。

 

というわけで、前回の続きでも。

大塚国際美術館の再現展示を見て回っている局長。

次に見たのは『聖ニコラオス・オルファノス聖堂』。

あの『サンタクロース』の起源とも言われる聖ニコラオスの

名が刻まれた聖堂内部を見て回ったのですが・・・。

そこには、サンタクロースの元となった聖ニコラオスやら

靴下を下げとくとプレゼントが入っている・・・という物の起源などが

描かれていて、サンタの起源を知るいい機会だったと思うわけで。

てなわけで局長、次なる展示をさらに見て回る事に・・・。

 

次の展示も再現展示であり、『秘儀の間』を見に行きます。

第二次ポエニ戦争後、ローマは強大な国家を築き、

イタリア半島の地方都市にも繁栄の時代が訪れるのですが、

その時代にポンペイでは、城壁の外にも『郊外別荘』と呼ばれる

大きな豪邸が建設されていったそうです。

 

局長「秘儀の間は、『秘儀荘』の中でも重要な部屋の1つだったと言われているな」

このみ「案内文に書いてあるわね。秘儀荘の名称は『ディオニュソス秘儀』という神秘的な信仰の様子を描いた壁画に由来しているのね」

莉緒「ねぇ、そもそも『ディオニュソス』どういう意味なの?」

局長「ディオニュソスとは、ぶどう酒と酩酊の神様だ。別名バッカス。そんで、『ディオニュソス秘儀』とは女性信者を中心とした集団陶酔の事で、これが結構過激だったりする。あまりの過激さに、ローマ政府が宗教上の秩序を乱すとの事で禁じていたんだがな、ローマ政府の目が届きにくい南イタリアでは定着していったんだ」

莉緒「へぇ~、ディオニュソスってお酒の神様だったのね。そうなると、集団陶酔ってお酒を信仰するみたいな物なのかしら?」

局長「まぁそうなる。日頃のストレスやモヤモヤを解消するため、ディオニュソスを讃え、酒を飲みまくり、過激に踊り狂い、獣を八つ裂きにしたりする。翌日には酔いがさめ、何事も無かったかのように普通の女性に戻るんだがな」

このみ「け・・・結構過激だけど、聞いている分には面白そうかも」

局長「そうかぁ?まぁ・・・酔っぱらうと過激発言が出るからなぁ」

このみ「そ、そうだったかしら?おねーさんは知らないわよ。あはははっ」

莉緒「ねぇ・・・これってさ、もしこのみ姉さんがこの時代に生きてたら絶対にヒソヒソ

局長「間違いなく進んで参加してただろうなぁヒソヒソ

このみ「何か言った?」(´ω`)

莉緒「な、なんでもないわよ~」(;^ω^)

局長「そ、そうだ。そいじゃー中へと入っていく前に・・・ある物を見ようか」

 

ディオニュソス信仰って、なんか酔っぱらい宗教みたいな感じですね。

現実において酔った勢いで弁当屋に暴言吐いてお金を投げ飛ばしたり、

酔った勢いで駅員に暴力をふるう一部の人々は

このディオニュソス信仰の女性信者の生まれ変わりカモですね(笑)

 

このみ「これは・・・ワインね!」

局長「さすが酒豪。これはイタリアのワインメーカー、『マストロベラルディーノ』によって再現された古代ローマ時代のワインだ。当時と同じ品種のブドウをポンペイ遺跡内部で栽培し、古代ローマ時代の伝統的方法で製造されているんだ」

莉緒「へぇ~、古代ローマ時代のワインかぁ」

局長「ワインの名前は『ヴィッラ・ディ・ミステリ~秘儀の間』であり、ラベルには秘儀の間の壁画が描かれているほどなんだ」

 

てなわけで、2000年前の味を再現したワインをパチリと。

ディスプレイなのでお買い上げとかは出来ませんが、

当時の製法で作られたワインは少し興味が出てきますね・・・。

ちなみに、ヴェスビオ火山地域のローマ人はワインを愛好しており

街の中心や富裕層の屋敷内等でブドウが作られていたとか。

 

このみ「ねぇねぇ、このワインでパーッと局長旅復活祝をしましょうよ!」

莉緒「いいわね~!もちろん、このお酒は局長のお買い上げで」

局長「バカな事言ってんじゃないよ。このお酒、2万円するんだぞ!」

このみ「局長が買うNゲージに比べれば安いわよ~」

局長「局長かて安いのを選んでるよ!というか、今回の旅ではお酒飲まないからね!」

莉緒「ちぇー、だから何時まで経ってもおこちゃまなのね。ふふふっ」

局長「なんとでも言いやがれ。そいじゃー中へと入っていくぞ」

 

そして秘儀の間へと入った局長、とりあえずパチリと1枚。

女性が多かった『ディオニュソス信仰』とあるように

壁画には多くの女性が描かれていますね。

男性も中にはいますが、比率的には女性が多いですね。

というか、画像左手の小さい女の子は明らかに未成年な気が・・・。

 

フェミニストの皆さん、出番ですよ(笑)

 

完全再現なのか、一部はこんな感じで絵が切れてますね・・・。

この秘儀の間がある『秘儀荘』が発見されたのは1910年であり、

1929年~1930年の再調査で全貌が明らかになった別邸であり、

『ポンペイ、ヘルクラネウム及びトッレ・アンヌンツィアータの遺跡群』として

1997年にユネスコの世界遺産として登録されています。

 

局長「この秘儀の間を持つ『秘儀荘』は、90室もの部屋を設け、ワイン製造所まである超リッチな別荘だったとされているんだ」

ひなた「部屋がいっぱいあるだけでなく、ワインも作れる場所があったんだねぇ・・・じゃあ、この『秘儀の間』は一体何の為の部屋だべさ?」

局長「詳しい情報が無いので推測になるが、ディオニュソス信仰における重要な部屋だったのかもしれないな。ちなみに、この部屋の壁画はポンペイを壊滅させたヴェスヴィオの噴火災害の影響をあまり受けなかったとされているんだ」

エミリー「じゃあ、噴火から発掘されるまで何千年もこの絵はあり続けたというわけですね・・・」

局長「そう言う事になるな。ところで、そもそも『秘儀荘』って何の為の場所だったかな?」

ひなた「何のための場所って、『ディオニュソス信仰』の信者の為の場所だったんだよねぇ」

局長「その通りだな。隠れて信仰するための場所であった。これ、日本でいうアレに似てないか?」

エミリー「あれと言いますと?」

局長「鎖国時代にいた隠れキリシタンだな」

エミリー「なるほど~・・・確かにそれと似ている部分がありますね!」

局長「なので、秘儀荘の位置も街の中心部から離れていた場所にあったというわけなんだ」

 

この壁画には、『ポンペイ赤』という鮮やかな色が使われています。

確かに、見た目としてはかなり明るい赤だなと思いましたが・・・。

ポンペイ赤には『辰砂』というのが含まれているのですが

これの別名が『賢者の石』、ハリポタファンなら誰もが知ってるかと。

 

局長「ディオニュソス信仰の為の別荘、『秘儀荘』が作られるほどにディオニュソス信仰はローマ政府は『アカン』と言って迫害していたんだが、そもそも何で迫害されたかは分かるかな?」

恵美「え?それって、局長がさっき言ってたじゃん。女性がお酒飲んで酔っ払ったり獣を裂いたりする過激な内容だからって」

局長「それもそうなんだが、迫害する際の『本質』には別の理由があるんだ」

海美「別の理由?」

局長「ディオニュソス信仰の教えは何だと思う?」

海美「そんなの分かんないよ!」

恵美「そーだよ。学校で習ってないし」

局長「これだから日教組は。まぁいいか。ディオニュソス信仰の教えは『社会的な法や理性といった束縛から自分を解き放ち自由になろう』なんだ。要するに『大好きを叫ぶ』みたいな感覚かもね。これは秩序を重んじる帝国側にとって、真逆な事を言っていたことになり、迫害の元になったんだ」

恵美・海美「「へぇ~・・・」」

局長「あと、信仰が熱狂的という部分も抵触したんだろうな。よし、秘儀の間を出て次の場所へと行くぞ」

 

続いては『貝殻のヴィーナス』、案内板をパチリと1枚。

これもポンペイの『貝殻のヴィーナスの家』にあったとされています。

ちなみに、『ヴィーナスの誕生』にあるように貝殻の上で

スッポンポンの女性が立つあの絵とは全然違いますが

それでも今から見る絵は、それの関連であるみたいです。

 

ロコ「局長!貝殻のヴィーナスはセンターの絵ですよね!なんで遠目にパチリとしているんですか!」

局長「ん?あー・・・真ん中の絵より左右の方が少し気になったしな。全部入れるとこうなっちまったんだ」

杏奈「そうなんだ・・・。でも・・・これだと・・・ちょっと分かりにくい・・・」

局長「全部入れるためだ。許してくれ」

 

てなわけで、貝殻のヴィーナスをパチリと。

真ん中の絵が『貝殻のヴィーナス』のメインとなる絵であり

ヴィーナスの両脇にはエロス(キューピッド)が描かれています。

このアングルだと分かりにくいと思いますが、

左側のエロスはイルカに乗っていたりします。

 

ロコ「確かに、ロコたちが見るポピュラーな『ヴィーナス』の絵とは全然違いますね」

杏奈「そう・・・だね・・・」

局長「そもそも、ヴィーナスは『豊饒の神様』であり、古代ギリシャでは『美の神様』という存在でもあった。そして、ここに描かれているヴィーナスは『豊饒』と『美しさ』の両方を兼ね揃えた女神となっているんだ」

ロコ「そうなんですか!そういえば、絵が飾られているこの場所はガーデンっぽいですよね」

杏奈「確かに・・・庭みたいだけど・・・この絵と・・・何の関係があるの・・・?」

局長「庭園には植物が植えられている事が多いよな。その植物の『豊饒』と『美しさ』を呈示する場所が庭園であり、とどのつまり『庭園の女神』という意味合いがあるというわけなんだ」

杏奈「そういう事だったんだね・・・」

ロコ「ガーデンのヴィーナス、実にエクセレントな展示ですね!」

 

普通なら、真ん中の貝殻に乗ったヴィーナスに目が行くと

そう思いますが、局長的に両サイドの方に目が行きました。

その絵の内容というのがこちら↓

 

右側の絵、上の部分の真ん中あたりに注目。

人の頭部が描かれてますが、その下が無いという・・・。

これについて、すごく謎深いなぁと思ったわけで。

 

ロコ「これが気になったんですね・・・、確かに顔から下がナッシングなのはちょっとホラーですね」

杏奈「しかも・・・苦しそうな顔をしてる・・・さらし首みたい・・・」

局長「怖い事言うなよ。マジで何なのか分からないしよー。しかもこんな感じのがもう1つあるんだぞ」

ロコ・杏奈「「もう1つ?」」

 

これも、よく見てみると上に描かれているのは男の生首?

これも首から下が無いので、さらし首状態となっていますが

その男の下には白い恰好の人っぽい何かが描かれていますね・・・

これに関しては解説とかは無かったです。いっそう謎だ・・・。

 

ちょっと不気味な一面も見た局長、あまりにも謎過ぎるもので

編集段階で調べていますが、その絵の意味は謎ですね。

てなわけで、次は『鳥占いの墓』へと向かっていきます。

鳥占いの墓はイタリアのモンテロッツィ墓地にある墓であり、

その墓の中にはエトルリア絵画を代表する絵が描かれています。

 

この打ちっぱなしコンクリートの先に『鳥占いの墓』があります。

それにしても、この打ちっぱなしコンクリートはシンプルだけど

『美術館』というおかげか、ある意味でアートにも感じますね。

 

てなわけで、鳥占いの墓の中へと入りました。パチリと1枚。

入る時は少ししゃがまないと、頭が当たるので注意してくださいね。

正面の方に描かれているのは、『鳥占いをしている』という様子だと

1878年の発掘当時はそう思われていたらしいですが・・・

 

局長「しかし、その後の研究でこの2人のポーズは『鳥占い』をしているポーズではない事が分かったんだ」

百合子「じゃあ、この2人のポーズって一体何だったんですか?」

局長「深い悲しみ、というのを意味しているんだそうだ」

百合子「そう言う事だったんですね・・・。悲しいというと、この手だと『死』とかなんでしょうか」

局長「悲しいというと『死』とか『別れ』とかやろなぁ。あとは・・・」

奈緒「あとは?」

局長「551」

奈緒「それは肉まんや!」

局長「33-4」

奈緒「阪神関係ないやろ!」

奈緒「72」

奈緒「千早に●されるで・・・」

百合子「奈緒さん、局長が言った数字に的確に突っ込んでますね」

奈緒「局長の言うてた数字は大体分かったわ・・・」

 

ちなみに、真ん中に描かれている両開きの扉については

『黄泉の国』と『現世』の境目だと言われています。

簡単に言うと、三途の川みたいな感じですかね。

あの世とこの世の境目の扉、扉の向こうは当然あの世か・・・。

 

百合子「そうなると、扉の横にいる2人が悲しんでいるのって、このお墓に葬られた人を嘆き悲しんでいる、って事になりますよね」

局長「そうみたいだな。というか百合子がさっき言った『死』というのは合っていたわけだな」

奈緒「でも、こんな風に墓の中が描かれてるって、まるで古墳みたいやな」

局長「そうなんだろうな・・・」

 

側面もパチリと、まずは右側面から撮っています。

真ん中、男2人がぶつかりあうような感じになっているのですが

これを見て『あるスポーツ』だと分かったら凄いですよ。

 

奈緒「あるスポーツ・・・?この感じやとレスリングに似てへん?」

百合子「あー・・・確かにレスリングっぽいですよね」

局長「まぁ、この感じで分かる人も多いかもな。この男2人がぶつかり合うような絵は、レスリングだというのが分かっているんだ」

奈緒「鳥占いの墓に、レスリングが描かれるって何か変な話やなぁ」

局長「レスリング自体は、紀元前3000年前から誕生したスポーツであり、鳥占いの墓が作られた頃には既にメジャーなスポーツとして確立されていたしな」

百合子「レスリングってそんな昔からあったんですね・・・」

奈緒「それにしたって、レスリングとか色々描かれてるけど、これには何の意味があるんやろか・・・」

局長「これはエトルリア人の死に関するイメージが入っているようだな。つまり、死後の世界でも現世と同じ生活が待っている、と信じられていた事でこういう装飾を施していたようだな」

百合子「死んだとしても、同じような生活が待っているかぁ・・・。私だったらアイドルとして続くのかもしれないですね」

局長「それは人それぞれだろ。でも、この解釈だとイジメられて自殺した子とかは、永遠にイジメ地獄に遭うのかもしれねーな」

奈緒「死んでも地獄とは辛い話やなぁ・・・」

 

この手を組んだのが、まさかレスリングだったとは・・・。

こんな昔からレスリングがあったこと自体驚きなのです。

あと、エトルリア人の死後に対する考えは

自殺した人にとっては現世での辛い事が続くという意味合いにも・・・

うーむ、だとしたら生まれ変わりたいってやつですね。

 

左側面をパチリと、真ん中部分は無くなっている感じですね・・・。

この鳥占いの墓、当時の住宅を真似て作られたそうです。

通りで墓の割にデカいなーって思ったわけです。

しかし、この世で楽しかったことを死後の世界に持ち越せる、

というエトルリア人の想いは、万人に共通して訪れる死の恐怖を

少しでも和らげるものになるんじゃないかと思いますね。

 

局長「ただし、イジメられたりDVを受けたり虐待されていたりと、死ぬ寸前まで悲惨な目に遭ってる人にとっては辛い話でもあるな」

百合子「さっきも言ってましたけど、それに当てはめると死後の世界でもやられっぱなしですもんね」

ロコ「それは辛すぎますね・・・」

杏奈「でも・・・そう言う人は・・・救済とかされる・・・と思う。強くてニューゲームみたいな・・・展開はありそう・・・」

奈緒「強くてニューゲームみたいな展開は杏奈らしい発想やけど、まぁ辛い事ばかり経験して、死んでもうた人はコレに当てはまらんと私も思うわ」

局長「うむ。そうであってほしいと局長も思ったよ」

 

てなわけで、鳥占いの墓を出て次の展示へと・・・

その前に、『海が見える小道』を少しだけ見ていく事に。

 

海が見える小道、ダイレクトに海が見えます(←語彙力)

とりあえずパチリと、下には漁港が見えるのですが

アートの世界に浸っている局長にとって下に見える漁港は

現実を見ているような・・・そんな気分になりますね。

まぁ、見晴らしは良いのでお勧めしておきます。

 

そして上には神戸淡路鳴門自動車道の高架橋が。

実際に通過して行く車も見えたりします。

ボーっとするには丁度いいですが、風があって寒かった・・・。

 

ズームしてパチリと、『鳴門町漁業協同組合』が見えるんですが

そこには鳴門糸わかめ 誰でも買えますと書いてありますね。

糸わかめ、誰でも買えなかった時期でもあったのかと

なんか逆に聞きたくなるようなアピールだなと感じましたね。

 

ちなみに、壁に書かれている『鳴門町』というのは

1947年3月14日までの町名でした。

1947年3月15日には鳴南市(めいなんし)と名前が変わりましたが

たった2ヶ月で現在の鳴門市へと変更されています。

 

海の見える小道をパチリと、美術館からせり出す感じで

ちょこんとした野外スペースとなっています。

ちなみに、2021年6月6日(この記事の投稿日)の時点で

海の見える小道は閉鎖されていますのであしからず。

これは、撮影当時(2020年12月2日)の物となっています。

 

というわけで、ここまで。ではでは