皆さま、おはようございます!
今朝も紀州鉄道ネタをいっちゃいますぜ☆
御坊市が所在する日高地域は気候環境だけではなく
海運にも優れた日高川があったために、
古くから紡績業が盛んな地域だったのですよ。
現在も盛況操業中であり、
かつては紀州鉄道線内に貨物専用線を保有していた
ダイワボウ和歌山工場も、西御坊駅から近いところにありますからね。
ダイワボウ(大和紡績)は4つの紡績会社が合弁して出来た会社でして
そのひとつが日出紡織であり、最寄駅として昭和16年まで
日出紡績前(ひのでぼうせきまえ)駅があったのでした。
赤線は紀州鉄道の現在の終着駅である西御坊駅から日高川駅まで続く廃線跡です。
緑〇印の辺りに日出紡績前駅がありました。
赤線が廃線跡、緑線が日出紡績前駅のホームがあった位置です。
そんな日出紡績前駅の現在の様子を見てきましたよ。
自分、最初にこの地に着いた時に、意味ありげな空地を見て、
てっきりここに日出紡績前駅があったのだと思ったのですが、
ホームはこの場所のやや西御坊駅寄り(画像手前)にあったようで。
手前に写る鉄道用地の境界柵はもちろん廃線前から残っているモノ。
中央に写る民家の脇には線路もしっかりと残っておりましたよ。
で、ホームがあった場所ですが、現在は自動車屋さんの建物が建ってました。
右に見えるパジェロミニが停まっている場所が廃線跡です。
昭和9年に開業した日出紡績前駅ですが、
古い航空写真で確認したところ、
ホームの他に自動車屋さんの社屋の位置に駅舎もあったみたいで。
昭和16年の廃駅後もしばらくは姿を留めていたようですけど…
あなんせ自分が生まれる30年近く前の話ですので、どうにもできませんわ。
余談ですけど、写真のパジェロミニを見てると、
紀州鉄道のキハ603に見えてくるのですが。
自分、相当紀州鉄道に毒されているっぽいな。
ねっ、廃線跡に線路が残っているでしょ!
この区間が廃止になって既に25年が経過しているのに
いまでもこうして、廃線跡で線路を眺めることが出来るんです。
これが、自分が紀州鉄道の魅力にはまった理由でした。
で、上の写真で注目してほしいのは、右側に写る煉瓦壁でしたの。
この煉瓦壁、驚くことに200メートル近くも続くんですよ。
もうお気づきかもしれませんが、
この煉瓦壁がある敷地こそが日出紡織があった場所なのです。
大正2年に操業を開始した日出紡織。
戦時中には機銃掃射を受けて工場は損壊するも、
煉瓦壁はしっかりと姿を留めていたんですって。
戦後は裁判所を経て、現在は商業施設の敷地になっているのですが、
煉瓦壁は貴重な戦災遺産として、今でもこうして残されているとか。
煉瓦壁には今でも掃射の際の被弾した跡(凹み)が残されているのですよ。
バカな落書きは止めましょうね。
あんた、死ぬわよ。
たった2,7キロの路線なのに、こんだけ楽しめちゃう紀州鉄道。
明日から青春18きっぷシーズンも始まりますし、夏旅にはマジでお勧めです。