皆さま、おばんです!
駅はそれぞれに様々な歴史を持っておりますが、
もともと貨物専用線を分岐させるための信号場が
のちに新幹線停車駅にまで発展しちゃうとなると、
そうあるもんじゃありません。
しかもこの駅、新幹線が停車するのに村に所在するとか…
にわかに信じがたい話ですが、今回はそんな駅のを書いちゃいますよ。
東北本線・新白河(しんしらかわ)駅です!
えっ?新白河駅って白河市内にあるんじゃないの?
自分もそのように思っていたんですけど、
新白河駅は白河市と西郷村の境界にあって、
白河市内にあるのはホーム北側のわずかな部分だけなんですって。
ちなみに両隣りの白坂駅・白河駅は白河市にある駅だそうで、
なんだかとってもややこしや~
新白河駅は新幹線ホームを階上に持つ高架駅で、
こちらには高原口という名称があるようですけど、
どうせだったら東口にも洒落た名前を付けたらいいのね。
ふむふむ。
毎年2月にここ白河市内でダルマ市がおこなわれると。
白河のダルマは顔に松竹梅が描かれているのが特徴で、
品質は全国一なんだとか。
ん?
ダルマと聞くと、どうしても高崎市のイメージが強いんですけど、
全国ナンバーワンとか言いきっちゃうのはまずくないです?
ここはひとつ、全国ナンバーワンに挑戦…くらいに留めておかないと。
白河ラーメンですぜ☆
昔懐かしい風味の白河ラーメン、
ちなみにお値段はワンコインの500円。
味はどことなく喜多方ラーメンに近いかな?
お味もばっちり!とってもリーズナブルな1杯でした。
で、ここからは駅の話になりますが…
在来線ホームは相対式と島式ホームによる複合2面3線構造で、
東側にある駅本屋から延びる跨線橋を使って
駅の西側(上野画像の左側)には貨物側線が並び、
さらに黒磯駅側を見ると、
実はこれが、新白河駅誕生のきっかけになった線路なのでした。
そもそもこの地に
新白河駅の前身である磐城西郷信号場が開業したのは
昭和19年のことです。
現在も操業中の三菱製紙白河工場まで貨物専用線を通すために、
本線と分岐するための信号場として開業したのですよ。
下は昭和23年に撮影された
磐城西郷信号場時代の新白河駅周辺の航空写真ですが、
画像中央の三菱製紙工場に延びる専用線の姿が
緑丸の地点が磐城西郷信号場ですぞ。
信号場は昭和34年に駅に昇格しますが、
昭和57年の東北新幹線開通の際に大きな転機がやってきまして、
白河地区の新幹線駅は中心地の白河駅ではなく、
直線状に延びる新幹線からもっとも近い
この磐城西郷駅に造られることになったんです。
これを機に駅名も、現在の新白河駅に改められたのでした。
なお、駅開業のきっかけにもなった三菱製紙専用線ですが、
工場からの出荷量減少のあおりを受けて、
平成6年に廃止されてしまったそうです。
専用線の遺構は今でも確認出来そうですが、
なんせ場所は操業中の製紙工場の中、
こんな歴史をもった新白河駅。
在来線ホームにはレトロなホーム母屋根などが残っていたりと、
とにかく趣き深い感じの駅なんですよ。
こうして新白河駅のチェックを終え、
ラーメンまで喰って大満足で帰ってきたのですけど…
自分、まだまだ甘ちゃんですよね。
木を見て森を見ずってことです。
磐城西郷信号場時代の航空写真を
…あれ?
でも写真には、それ以外の廃線跡が無数に記されていたんですよ。
なんかこの写真を見ても、
あちらこちらに線路跡っぽいのが写っておりますよね。
後からわかったことですが、
こちらがかつて白河駅と磐城棚倉駅を結び、
昭和19年に廃線になってしまった白棚(ほくおう)線の廃線跡。
そして白棚線と磐城西郷信号場を結ぶ予定で建設されるも、
新白河駅周辺は廃線跡・未成線たっぷりの
デンジャラスゾーン!
ラーメンなんか、のんびりと喰ってる場合じゃなかった…
これらの廃線跡ですが、
現在も道路に転用されて、多くが残っているんだそうです。
廃線になってすでに70年近くも経過しているってのにね。
そんなことで、リベンジのために
新白河駅は絶対に再訪します!
もちろんこれらの廃線跡を巡るためですよ。
ラーメンを食べに行くわけじゃないですからね。
ついでに新幹線ホームの写真を撮り忘れたからじゃないですからね。 ←
↑(宇都宮駅方面)
黒磯駅
高久駅
黒田原駅
新白河駅(平成24年8月14日)
白河駅
久田野駅
泉崎駅
鏡石駅
須賀川駅
郡山駅
本宮駅
二本松駅
安達駅
松川駅
金谷川駅
南福島駅
福島駅
↓(仙台駅方面)