皆さま、おはようございます!
前回の駅探訪記事 で、
平成9年に廃線となった塩釜線のことを書きましたが、
今回は、その塩釜線の起点駅である
こちらの駅のことを書きたいと思います。
東北本線・陸前山王(りくぜんさんのう)駅です!
木造駅舎ですよ、木造駅舎!
仙台駅からたった3駅隣りの駅だっていうのに…
仙台駅からわずか12分の場所だっていうのに…
本当にステキすぎるというか、
本当に田舎(以下自粛)
仙台近郊(住所は多賀城市です)にある唯一の木造駅舎として、
貴重な存在だったりするんですよね。
本来でしたら無人駅である陸前山王駅、
とうの昔に簡易駅舎化されてもおかしくはないのですが、
駅舎内にJR貨物(仙台臨海鉄道)社員の詰所があるために、
取ってつけたような(事実、そうなんですが)自動改札機が
物々しい雰囲気を漂わせておりますが、
それ以外は有人駅時代のままの姿であり、
そんな陸前山王駅ですが、
相対式と島式ホームによる2面3線構造になっており、
中央の2番線は、
上下線の列車の退避にも使える構内配線ですのよ。
陸前山王駅は塩釜線の中間駅として昭和8年に開業した駅で、
当時は多賀城前駅という名称でした。
仙石線にも多賀城駅がありますが、当時はまだ宮城電気鉄道時代。
昭和19年5月の仙石線・国有化と同時に、
混同を避けるために現在の陸前山王駅に改称されております。
同じ昭和19年の11月に、
東北本線の新線(陸前山王駅‐品井沼間 通称・海線)が開通し、
陸前山王駅も塩釜線の中間駅から
東北本線上にある分岐駅に変わるのですが、
陸前山王駅の変化はその前から起きていたんですよ。
昭和17年、軍事需要が高まりを見せる中で、
多賀城市(当時は多賀城村)にも村の面積の1/4を占めるという
国内最大規模の軍事施設の建設が始まったんです。
昭和18年11月に完成した多賀城海軍工廠がそれで、
現在の多賀城駐屯地になりますの。
ここでは戦闘機の機銃や弾丸、爆弾の製造がされてたとか。
仙台港や現在の東北学院大学がある辺りまでもが、
多賀城海軍工廠の占有値になっておりまして、
これら施設までの鉄道専用線として、
陸前山王駅から多賀城海軍工廠専用線が開通したんです。
陸前山王駅の構内を見渡すと、
側線だらけの構内配線や、やたらと幅のある島式ホームは、
終戦後、多賀城海軍工廠は米軍に摂取され、
役目を終えた専用線もしばらくの間、放置期間が続きます。
その専用線がまさかの復活!
昭和46年に開業した仙台臨海鉄道の臨海本線は、
多賀城海軍工廠専用線の用地をそのまま転換しているんですよ。
こちら、昭和27年に撮影した陸前山王駅の航空写真ですが、
もちろん、陸前山王駅の広い構内も当時からあったものなんですよね。
こんな感じで、
駅ファン的な視線から陸前山王駅を眺めましたが、
とにかく辺りには史跡が多く、
しつこいようですが、
仙台駅からわずか12分で来れちゃう陸前山王駅。
近くにはあやめ園があって景色も美しいし、
とにかく田舎(以下自粛)
東北本線
↑(福島方面)
仙台駅
東仙台駅
岩切駅
利府駅
陸前山王駅(平成25年4月23日)
国府多賀城駅
塩釜駅
松島駅(平成21年11月2日・新駅舎画像:平成24年3月10日)
鹿島台駅
松山町駅
小牛田駅
油島駅
花泉駅
有壁駅
一ノ関駅
↓(盛岡方面)