皆さま、おばんです!
先月21日のことですが、飯田線の駅巡りを楽しんできました。
ただし飯田線といえば、
総延長195キロ、駅数92もある路線ですから
1日で全てを回れるはずもなく、
今回は初めから、一部区間に限定をしようと考えておりました。
飯田線と言えば、
豊橋鉄道・鳳来寺鉄道・三信鉄道・伊那電気鉄道の4つの私鉄が、
国有化の上に統合されて出来た路線として知られておりますが、
今回はその中でも、
もっとも山岳地帯にあって建設の難航した路線である、
元・三信鉄道の駅に絞って回ることにしました。
三信鉄道の起点駅は三河川合駅ですが、今回は飛ばして、
次の駅であります、こちらの駅をご紹介します。
飯田線・池場(いけば)駅です!
昭和21年12月開業の駅とされておりますが、
実態は昭和11年に開業し、
戦中の昭和18年に国有化とともに廃止となった池場停留所そのもので、
飯田線には池場駅と同様の、
棒線構造の停留所から昇格した駅が数多くみられます。
自分は池場駅には自動車で訪れたのですが、
この辺り一帯には駅の案内標識が無く、
上の写真が国道151号線から見た池場駅なのですが、
ナビが無かったら、完全に見過ごしておりましたよ。
ちなみに正面中央に見える建物が、池場駅の待合室です。
駅前にある唯一の駅施設である駐輪場(トイレ付き)。
駅前にはPC作りの立派な駐輪場があるのですが、
当駅の乗降客は1日辺り約10人なんだとか。
この日は自転車が1台も停まってませんでしたが、
果たしてこの駐輪場、
本当に利用されているのでしょうかねぇ?
池場駅の裏手には川が流れており、
駅のホームには、こちらの橋を渡って入場します。
辰野駅方向を見た池場駅ホーム。
ホームのど真ん中にある待合室です。
大自然の中を走り行く印象の強い飯田線ですが、
中でも元・三信鉄道区間(三河川合駅-天竜峡駅間)は、
総延長距離の内の52%がトンネル、もしくは鉄橋で構成されているんだとか。
池場駅も豊橋方面を向くと、
確かにそこにはトンネルの入り口が、大きく口を開けておりました。
ちなみにこの池場駅、
ホームの中央を境に5‰づつの下り勾配となっております。
だからこんな勾配標がホームのど真ん中にあったり。
飯田線のこの区間を見て、
よくもまぁ、こんな山岳地帯に
鉄道を通したもんだ…と関心してしまったのですが、
手持ちの飯田線に関する書籍によると、
国有化(高い代金で売却が出来る)前提での建設だったみたいで、
当時は鉄道建設そのものが、投機対象となっていたようですね。
建設の為の労働には、多くの朝鮮人が雇用されたとか、
三信鉄道の建設に尽力したのが、
後の熊谷組会長となる熊谷三太郎だったとか…
紐解いてみると、
本当に面白い歴史が詰まっている飯田線なのでした。
(参考)
鉄道ピクトリアル通巻416号(83年5月号)<特集>飯田線旧型国電
国鉄全線各駅停車⑤「東海道360駅」
全線全駅各駅停車⑤「東海道1600キロ」
↑(豊橋駅方面)
池場駅(平成23年10月21日)
平岡駅
為栗駅
温田駅
田本駅
門島駅
唐笠駅
金野駅
千代駅
天竜峡駅