先週末開催されていた東京藝術大学の学園祭「藝祭2024」を観てきました。
藝祭といえば御輿です。今年は例年なら校舎の中に鎮座している御輿が正門前に勢揃いしました。
KOMOGOMO展賞を獲得した《閻魔大王「怨」》はじめ、ど迫力の造形です。日曜日にはこれらの御輿が上野公園を練り歩いたそうです。さぞかし人気だったことでしょう。
藝祭といえば生徒たちの作品発表が愉しみです。しかし作品を発表したいと思う生徒がみんな展示できるというかというとそうでもないようです。展示スペースが不足しているからです。
谷村梨実さんの《ゲイサイ・スリーピングストライキ》はこの状況に抗議すべく、せっかく獲得したスペースで「布団を敷いて、寝る」という作品(行動?)にしました。ほんとに寝てます。来場者が「寝てる人がいる」と驚いていました。ちなみに落書きもOKです。
これと似ていたのがラジサワ・ゴッセ=レイジング沢くんさんの《キモ部屋》。部屋の中に部屋を作ってしまいました。中では子供たちが寛いてます。意外と居心地よさそうでした。
藝祭といえばライブ・ペィンティングです。これは響健太さんが初日に描いた巨大なライブ・ペィンティング。御本人はいつかビルに描きたいとか。実現するといいですね。
藝祭は絵画だけではありません。織物もあります。鈴木遥香さんの《空の色見本/366》は、ワッフル織りの生地を彩色したもの。たしかに空の色はこれだけ複雑な色をしています。空を眺めているような気分になる作品でした。
ちょっと衝撃的だったのはUtanholeさんの《ガンスリンガー百人一首》。さりげなく銃も持つ少女が、銃をこちらに突きつける変わりに、突きつけるような百人一首を呼んでいるのです。それは言葉の刃のようです。
このほかにもたくさんの興味深い作品がありました。彼ら彼女らの中から未来の巨匠が現れるといいですね!
240909