現在、東京国立博物館で開催中の「カルティエと日本 半世紀のあゆみ 『結 MUSUBI』展 ― 美と芸術をめぐる対話」を観てきました。

 天下の国立博物館で海外のハイブランドの展覧会とは、と思ったのですが、もちろん理由があります。本展はカルティアが如何に日本の芸術から影響を受けたのかを紹介する展覧会なのです。


展示風景より

 カルティエ中興の祖といえる三代目ルイ・カルティエは日本の芸術に造詣が深く、日本芸術友の会の会員でもあったそうです。日本美術のコレクションも200点ほど保有していました。残念ながらそれらは売却されほとんど現存していませんが、本展では日本の印籠や蒔絵からインスパイアされたと思しきカルティエのジュエリーが多数紹介されています。



 なかにはこんな珍品も。カルティエお得意のミステリークロックの上に乗っているのはなんとビリケンさんです。



 これは青海波という伝統的な紋。日本の着物などでよく見る文様です。もっともこれも源流は古代ペルシアだそうですが。

 まあカルティエは日本だけに限らず、さまざまな文化芸術を取り入れているということなのだと思いますが、こうして縁の深さをみると、日本人としては感慨深いものがあります。



 もちろんカルティア自慢の超高級ジュエリーの数々も展示されています。このネックレスなど、いったいおいくらするのでしょうか。眩しくて眼が眩みそうです。



 後半は、カルティエゆかりの日本人アーティストの作品も紹介されています。
杉本博司さんや



 変わったところではビートたけしさんの絵画作品などがありました。

東京国立博物館
 『結 MUSUBI』展は7月28日まで開催中です。
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