現在、ギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催中の八木幣二郎さんの個展「NOHIN: The Innovative Printing Company 新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです」を観てきました。

 私は仕事柄印刷業界に近しいのですが、ノーヒンなどという印刷会社は聞いたことがありません。しかも「光の新たな状態を示す『Z線』」の存在を発見し、「超色域社会の発展を牽引するリーディングカンパニー」だそうです。いや、なんだか凄そうです。



 会場には会社のロゴデザインや制服、社章などが展示されています。



 さらにはZDプリンターなるSF的な印刷機械まであります。Z線照射によって出力される仮想空間印刷機だそうですが、いったいどういう原理でどういう印刷ができるのかまったくわかりません。

 種を明かすとこれらはすべて八木さんの作り出した架空の印刷会社です。SF的な並行世界にある印刷会社という設定のようです。「ありえたかもしれない、もうひとつの可能性」というわけですね。



 地下ではあの亀倉雄策の1964年オリンピックなど、傑作ポスターとこの架空の印刷会社が制作した並行世界のポスターがコラボ展示されています。



 ギンザ・グラフィック・ギャラリーらしく、ポスターのグラフィックを振り返る展覧会でもあるのです。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー
八木幣二郎個展
「新しい印刷技術で超色域社会を支えるノーヒンです」
は7月10日まで開催中です。
240604