現在公開中の映画「エクスペンダブルズ ニューブラッド」を観てきました。

 原爆の起爆装置強奪を阻止するため、エクスペンダブルズの面々はリビアに向かうのだが!

 この映画を観た率直な感想を一言で言うと、

「ジェイソン・スティサムが一人いればエクスペンダブルズいらないんじゃないの?!」

でした。それほどまでに今回のエクスペンダブルズはスティサム無双なのです。

 きっとスティサムは、陸軍か海軍を除隊した後、白タクで稼ぎ、そこで腕を見込まれてSIS(イギリス秘密情報部)に引き抜かれて活躍するも、ハゲマッチョの暴走男と一悶着やらかして解雇、その後、自分でフォーチューンという凄腕潜入工作員を始めたがそこでもまたひと悶着起こしたところをバーニー・ロスに拾われたのでしょう。あ、途中で副業の海洋学者としてサメと戦ったり、機械に詳しい腕を活かしてバイトで暗殺者もやっていたに違いありません。ステイサムはどんな映画でもスティサムなのです。

 まあこれは悪いことではありせん。シュワちゃんやスタローンもコメディ映画に手を出したりしてますが、結局アクションに戻っています。餅は餅屋なのです。

 そんなスティサムを鑑賞するにはいい映画なのですが、これは「エクスペンダブルズ」です。そこが評価が分かれるところでしょう。

 これまでのエクスペンダブルズは、シュワちゃんとブルース・ウイリス、スタローンの豪華顔合わせが実現したり、何だか訳のわからないところでチャック・ノリスが出てきてジョークをぶちかましたり、しまいにはハリソン・フォードまで担ぎ出したりと、毎回アクション映画ファンの拍手喝采を得てきました。それが今回はスティサム一人舞台なんですよねえ。

 これまでの三作は監督か脚本のいずれかをスタローンが行っていました。スタローンの映画だったのです。多数の豪華スターが競演したのも、スタローンの人脈と人望があったからなのでしょう。

 それが今回はどちらにも名を連ねず、代わりにスティサムが制作に関わっています。スティサム映画なのです。これからご覧になる方は、それを前提に映画館に足を運ばれることをおすすめします。
230707