現在、オペラシティアートギャラリーで開催中の今井俊介さんの個展『スカートと風景』を観てきました。



 今井さんの作品を観た第一印象は「波と曲線のモンドリアン」でした。これは、二人の作品を並べてみると、よくわかるでしょう。



モンドリアン《コンポジション2 赤、青、黄》



今井俊介《untitled》
 モンドリアンは建築的・構築的ですが、今井さんは衣服的・装飾的です。狙いどころは似ているように思います。実際、今井さんの制作風景を観てみるとコンピューターで色の組み合わせを色々試しながら、作品に落としこんでいるようです。数えきれないほどある色と形の組み合わせから、選び抜いた組み合わせを作品にしているのでしょう。




 今井さんの作品のモチーフはスカートの模様やユニクロの色の組み合わせにあるそうです。このため作品も固く平たい支持体よりも布などの柔らかい素材との相性が良いようです。



 会場では今井さんの柄で作ったスーツが置かれていました。おそらく最も相性がいいのは、国旗ではないかと思われます。



 でも私が最も面白かったのは、この一番地味な色の組み合わせの作品なんですよね。このような組み合わせは江戸小紋の柄にありそうです。タイトルが表すようにファッションとの相性がいい作品でした。

オペラシティアートギャラリー
今井俊介個展
『スカートと風景』は6月18日まで開催中です。
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