NPOアーツカウンシル高松(ACT)の令和6年度総会が7月27日午前11時から高松市丸亀町のACT事務所で開かれました。今年度は子供たちが出演する恒例の活動報告会と交流会が年末開催となったことに加え、思いがけないコロナの感染再拡大もあって最小限の出席者となりましたが、無事にすべての予定議事を議決して閉会しました。

 新年度予算は前年を踏襲して子供育成プログラムと朗読者の育成プログラムを重点に組まれましたが、コロナの収束を見通して各プログラムの充実に力をいれたもので、前年比では数量的に倍増と言えるほどの活動が予定され、その活躍が期待されています。役員選任では昨夏に急逝した石田孝文理事の後任は決めず、「理事4人監事2人」体制で運営することが了承されました。

 総会後に開かれた新年度の第1回理事会では明石安哲理事長、小野修一副理事長の再任を決めました。総会には合わせて26人(うち委任状16人)が出席しました。  

 例年の通り、議決された総会議事録はFacebookのアーツカウンシル高松メンバールームにアップロードされ、欠席者には郵送されません。経費節減の対策をご理解ください。

 なお新年度の会費納入を改めてお願いしています。未納の方は年会費5000円を下記口座に納入してください。(明石記)(*ACTの正式名は特定非営利法人高松芸術文化市民協議会です)

<口座名義>特定非営利活動法人 高松芸術文化市民協議会理事長

明石安哲  百十四銀行田町支店 普通 0835324

 アーツカウンシル高松(ACT)朗読サロンの第2回発表会が3月17日午後2時から高松市丸亀町商店街のレッツホールで開かれ、新旧の講座生合わせて11人が満員の観客を前に1年間の成果を披露した。講座生の発表の後は、指導にあたったRNC(西日本放送)アナウンサーの池田弥生さんが三味線入りの臨場感あふれる朗読劇で観客を喜ばせた。

 

 池田アナが朗読した「弁財天の使い」は高松出身の文豪菊池寛の名作の一つで、東京上野の不忍池を舞台にミステリアスな設定から最後のドンデン返しに至るまでが緻密に練り上げられ、ストーリーテラーとしての菊池寛の名声をいっそう高めた作品だ。池田アナはいささか厳かな声色でゆっくりと語り始め、次第に観客を夢幻の世界に誘って、最後はあっと息を呑ませるほどの緊迫した朗読空間に仕上げた。

 

 発表を終えた講座生たちは、朗読というアートの奥深さに大きな感動を覚えたとのことで、いっそうの高みを目指して今後も活動を続けたいという声が多く聞かれた。指導した池田さんは「朗読は年齢を重ねれば重ねただけ、味わい深いパフォーマンスができるのが魅力です。これからも多くの方々と一緒に朗読術を深めていきたい」と話し、第3期への意気込みを感じさせた。

 

 今回の作品発表は岩部典代、岡部恵子、川井理恵、川見恭子、鈴木美紀、濵田早苗、林美由紀、藤島さゆり、前山しのぶ、森純子さんほか。発表作品は「放浪記」「ごんぎつね」「二十四の瞳」など近現代の名作11作品。「弁財天の使い」のライブ演奏は津軽三味線の筒井茂広さんが担当した。