渋谷陽一さんが嫌いだった話 | tak METAL ON METAL

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訃報です












































音楽家評論家/ ロッキング・オングループの代表取締役会長、渋谷陽一さんの逝去が発表されました。享年74歳でした
































私が影響を受けた音楽評論家は中村とうようさんであり、渋谷陽一さんは率直に言ってあまり好きではありません


あまりにシニカルがすぎるし、ミュージシャンに向けて上から目線な感じがどうにも受け入れ難かった


お前は別に偉くないだろ?っていつも思ってました(今も大多数の評論家には思ってます)



















彼の携わったロッキングオンジャパンは小さい判型で、パチパチB-PASSがガンガン面陳されてる中、ひっそりと下棚に縦陳されてました


中村一義エレファントカシマシが表紙を飾り、写真でなく文章で埋め尽くされた誌面は暑苦しさと偏向に満ちたカルト音楽誌でした





















90年代〜00年代初頭までは、V系、HR/HMの文脈はほぼ無視と言っていいくらいスルー








明らかに選民してました


万引き推奨タナソウと並んで、「あいつらはダサい。サブカルな俺達カッコいい」ってスタンス


















だから田舎臭いカッコつけ文化のV系やお世辞にもお洒落とは言えないHR/HMには着目しなかった


サブカルなんて刺身のツマって感覚の私には、このチー牛勘違いフェスみたいな彼らのスタンスはあまりにキショかった。一緒にされたくなかった


ロキノンフェス立ち上げてから、急に間口広げだした誌面見て、「本当はそんな事思ってないだろ?」と斜に構えてました


そんな私の思いを尻目にロキノンはどんどん界隈への力を大きくしていき、書面は大衆に拓かれたモノへと変わっていき、私は雑誌を買わなくなりました


つまらない、くだらない、と毒づきながら、毎月欠かさず発売日に購入していたこの雑誌が皆のモノへと変わる事に、どこか寂しさを覚えたのかもしれません



















彼が居なければ世に出なかったであろう/ここまで拡がらなかったであろうアーティストはたくさんいます


エレファントカシマシ/ミッシェル・ガン・エレファント/フィッシュマンズ/サニーデイ・サービス/くるり/スーパーカー/ナンバーガール/ドラゴンアッシュ/バンプ・オブ・チキン/BRAHMAN/ザ・イエロー・モンキー/Syrup16g/ART-SCHOOL/Cocco/音速ライン/LUNKHEAD/ACIDMAN/ASIAN KUNG-FU GENERATION/ストレイテナー/ELLEGARDEN/バーガーナッツ/銀杏BOYZ/チャットモンチー


数え切れません


下北沢で埋没してたかもしれないギターロックバンドがオーバーグラウンドで花咲かせたのは紛れもなく貴方がいたからです


限りなく個人誌だった「BRIDGE」でこのあたりのアーティストに決めつけまくり言論ぶつけてたのはほんまイライラしましたが、苦笑いしながら受け答えてたアーティストも含め、なんだかんだほっとけなかった


毎号買ってました






















きっと私は貴方が好きだったのだと思います


私の人生に彩りを与えて頂き、本当にありがとうございました















あちらで松村さんとまた音楽談義に花咲かせますように



















御冥福をお祈り致します















tak