てことで続き
狂騒爆走駆け抜けたVesper the Aerial(以下、VtA)が終わり、熱気冷めやらぬ場内
レポはコチラ
兎に角人がめちゃ多い
こんだけ詰まったワイサイ観るのはいつ以来だろうか
それだけVtAと次のSERENITY IN MURDER(以下、SIM)には強い魅力があるのだ
2011年/彼らが大学生時代に発表された1stアルバム「THE FIRST FRISSON OF THE WORLD」のあまりの素晴らしさに「大型新人現る」と界隈を震撼させたSIM
FreddyさんやRyujiさんまだバカ若く若干のイキり感が初々しい
2011年と言えば ガールズメタル勃興
IRON ANGELが開催された年
玉石混交魑魅魍魎乱舞してた黎明期に産まれた実力派の鬼っ子が彼らでした
彼らの素晴らしさを一言で言い表すなら、その類稀なる音楽センス
シンフォデスを基調としながら、ドラマティック/スラッシュを良い塩梅で混ぜ込みアウトプット
リフやメロ一発!でなくトータルを俯瞰で見下ろすかのようなバランス感覚に度肝を抜かれたものです
時は流れ、2020年
そんな「恐るべき子供達」の彼らも30代半ば
3rdアルバム発表後に長年咆哮を轟かせたEmiさんが脱退→オーディションの末、なんとグリッドガール経験のあるAyumuさんが加入
この加入はかなりセンセーションでマツコ会議でも取り上げられました
新体制で練り上げられた4th「REBORN」は歴史的名盤として語り継がれてます
詳しくはコチラ↓
その後、散発的シングルのリリースはあったものの、鳴りを潜めていた彼ら
なんとその間にAyumuさんとFreddyさんが結婚→出産となりバンドを取り巻く環境は一変していましたが、こうして無事、彼らはシーンに戻ってきてくれました
特にガールズバンドマンはこの手のイベントで活動辞める方も多いですが、ライブも本数絞って、無理なく活動するってスタンスは他バンドマンのロールモデルとなれば良きですね
とまぁ長い前置きでしたが、ライブは最新アルバムトッパーの「Anthem」から勢い良くスタート
文字通り現在の彼らの代表曲
シンフォにブルータルに疾駆するキラーチューンに場内は早くもバカ盛り上がる
1st/3rdのキラーチューンを連発した後は私の大好きな「Sea Of Stars 」へ
シュレッドするリフとテンポダウンしてドラマティックに迫るサビのコントラストがたまらない一曲に会場からは拳が上がる
ライブ運びについては、率直に言うとAyumuさんのvoが(PA由来か本人由来かは分からないが)やや聞き取りづらく、迫力はもう一歩であった
一方で彼女の界隈屈指のグッドルッキンアピアランスは存在感は飛び抜けている(HEAD PHONES PRESIDENTのANZAやANCIENT MYTHのミカルンを思い出します)
元々経験も浅い上に、産後の身体でもあり、まだまだ出力全開とはいかないだろうが、こうして界隈で活動してくれる事は嬉しい限りだし、いずれ解消される問題であろう
MOAMETALばりにペロリと舌を出し挑発する様は国産Diva Satanicaてな塩梅である
MCは夫婦で
やってる音楽は厳つさがすぎるが、喋ると隠しきれない良い人&陰キャオーラが出るあたり非常に親しみやすい彼らである
丁寧な説明から「リリースツアーなので新曲2発やります」で「REVOLT」
以前は「デスボイスオンリーに拘りたい」と語っていたFreddyさんですが、加齢と共に柔軟になった、という事か
ちなみに私はめちゃめちゃ好きです、この曲
一番かも
Freddyさん歌上手いし
「MATRIX」も同系統の一撃
なんならエモ/パンクの匂いまであるこの曲は2011年には生むことはできなかったであろう
バンドの柔軟性が実に良い方向に寄与している
インスト陣はアクションも少なく、派手な印象はない飽くまで音の表現に重きを置いてるのかもしれないし、Ayumuさんを際立たせる為かもしれない
しかし、dr Allenさんだけはイケメンすぎて淡々とクールなドラミングでもどうしようもなく目立ってしまう華がある
V6岡田君のような顔面であんな邪悪なビートを刻むとは、ギャップの神様もひねもす裸足で逃げ出すであろう。
あぁこの手にビクトリー
しかし改めて見るとあまりに統一感のない見た目である
グリッドガール/モデルであるAyumu/Allenさんの浮世離れ系美麗センターライン
仙人likeな風貌のRyujiさんになにか福福しいFreddyさんの神様系横軸
そしてやや斜めに鎮座する1人V系YU-RIさん
どういう事やねんこれ
情緒渋滞するわ
事務所がいたらこうはならんやろ系すぎるんですが、この無軌道なルックスは統一感ある音楽性へのカウンターかもしれない(嘘)
その後も新旧速い曲を叩きつけ、ラストは3rdから屈指の名曲「Land Of The Rising Sun」
オリエンタルなシンフォ悠久の調べに乗って疾走
これぞSIM、と呼ぶに相応しい代表作を演奏し、ライブは華麗にフィニッシュ。大盛り上がりの中、幕を閉じました
この日は外音のバランスがイマイチで、エンジンがかかりきらないまま終わった感もありましたが、これからライブを重ねれば余裕で改善すると思います
また、最新作4thからの選曲が意外と少なく、過去作から多くセレクトされたセトリも興味深かったです
インタビュー/MCの発言および新曲2曲から5hは初期への揺り戻しと進化が共存する方向性になりそうです
4th大好きな私ですが、往時のあのバランス感覚がリプレゼントされて登場するなら、それもとても楽しみです(その後はリメイク作品も予定されてる模様)
期待して待ちましょう
そんなこんなで
tak