俄かに信じられないニュースが飛び込んできました
the GazettE/REITAさんの訃報です
P缶の立役者であり、2000年初頭からシーンの怒真ん中で活躍を続けているthe GazettE
テレ朝のブレイクアウト後、所謂90年代バンド達が解散/活動休止ラッシュの中、2003年以降のネオ・ヴィジュアル系ムーブメントの筆頭に居たバンド、それがthe GazettE
いや敢えて大日本異端芸者ガゼットと呼びましょう
昭和歌謡的メロディ×エログロ含みながらの不条理センス×ヘヴィサウンド
当時割と流行であったこのカップリングから最もパンチのあるエッセンスを皆に提示したのがガゼットだったと思います
『鬼畜教師(32歳独身)の悩殺講座』とか今考えてもとんでもねぇタイトルだけど、これがもう全然手に入らないくらいのレア盤でcloset childのショーケースの中に〇万円とかで売られてたりしたのも懐かしい
ブレイクアウトの影響でソフビ&テク不足の有象無象のV系バンドが大量に溢れていた状況にちょいと嫌気が差していた私はこの頃V系からやや距離を置いていたのですが、ガゼットの音に出会って一気にCD買いに走ったくらい感銘を受けました
なんでかって言うとやっぱり曲が圧倒的に良かったからです
なんだろうな、この人懐こいメロディは
人工甘味料みたいに抗い難い魅力があるんよ
春二散リケリとか貴女ノ為ノ此ノ命。とかに顕著なんだけど、全篇サビみたいな特異過ぎる曲構成も衝撃で。かと言ってワビサビが無いわけでもないのがすごい
当時うっかり作曲とかしてたから、必殺技出しっぱなしみたいな超強引な曲だな、なんて感想を持ってたんだけど、こうやって20年経った今聞いてもすげぇ破壊力で全く色褪せない。理屈を超えてくるパワーが宿ってる曲群
2nd「NIL」以降は英語表記となりどんどんスタイリッシュに洗練されていった彼ら
そんな「NIL」でオーディオ壊れた?って思うレベルの怒デカいベースを響かせていたのがれいたさんでした
REITAさんと言えば鼻布
私が夜な夜なTOSHIのマネして隈取してたように、こっそり鼻布やったことあるバンド好きは山ほどいるはずで(同業者にもいたくらい)
これ以降ここまで分かり易く真似されたギミックは無かったように思う
そのくらいガゼットに於ける彼のイメージ/ビジュアル面での貢献はとても大きかった
作曲面では作品数は少ないものの、「鴉」や「MALUM」といったヘヴィな曲を残しています
異端芸者時代のプレイではやっぱりゴキが好き
メタリックスラップ
ヘドバンはじめ激しいステージングにも定評のあったREITAさん
アンコールの定番煽り曲「Ride With The Rockers」は彼の大きな見せ場
煽り倒すベースで会場を熱狂させてくれました
インタビューとか読んでても聞いてても優しい人柄がにじみ出てた
朴訥とした喋り口調で見た目やプレイの厳つさとは真逆と言ってもいい穏やかな性格だったのではないかと思う
個性豊かなメンバーの中でも緩衝材としての立ち位置だったと感じます
90年代暴れ系のV系バンドマンから、徐々に穏やかな性格の人が増えてきた00年代のネオヴィジュアル系バンドマン
その象徴のような人だったように思います
やっぱりこの人が亡くなったなんて信じられない
ちょうど春雪が過ぎたころ
突然居なくなってしまうなんてやっぱりずるいですよ
たくさんの「さよなら」は消えない思い出になる
一枚だけの卒業写真 満開の春雪の下
君と僕は青き日のまま
褪せない笑顔で溢れてる
どうか安らかに
tak