2022年、ガールズメタル界隈2つの新風~前編~NEMOPHILA編~ | tak METAL ON METAL

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メタルを中心にてろてろ書いていけたらいいな。。。的な。
基本は成り行きまかせDEATH。

ってことでtakです!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日あげた2021年ガールズメタル総集編記事にかなり強烈な反響があって私自身びっくりしてます

しれっとメタルハッシュタグで2位になってました





読んでいただけた方、誠にありがとうございます<m(__)m>


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、そんなこんなで幕を開けた2022年ですが、昨年来から強烈にインパクトを受けた2つのバンドがいます


音楽的な意味も然ることながら、そのスタンスが非常に新しく面白いな、と感じて、これからのガールズ界隈のトレンドになるような予感を抱いてますので、一つ年始に取り上げてみますね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まずは、こちら


 

ラウド系メタルバンドのNEMOPHILA(以下、ネモ)です


「地獄のゆるふわバンド」という謎なキャッチコピーを掲げる彼女達は2019年から活動をスタートさせています


その直後、ご存じの通りコロナ禍が直撃しますが、物ともせずに順調に知名度を上げ、先日1stアルバム「REVIVE」を上梓、衝撃的と言える程の高い完成度となったこの作品を携えて、発表されたLINE CUBE SHIBUYA(旧渋谷公会堂)のライブも秒でソールド

 

このジャンルとしては異例とも言えるスピードでのし上がって来てます

 














 

このバンドが新しいな、って思うのは何点かあって

 

まずは メインコンポーザーが外部ミュージシャンの秋山さんであること


LAST MAY JAGUARのギタリストだった秋山さんがどういう経緯でネモとがっちりタッグを組むようになったのかはわかりませんが、彼の作る楽曲がまぁ圧倒的に良い

 

以前、私きっかけで若干の物議を醸しだした「ロックバンドに於ける楽曲の外部発注」をまさにやられているわけですが、こういう素晴らしい作品を聞くと、やはり私はここに関しては圧倒的に肯定派だな、と思います

 

現在の情報過多、それに伴うバンド側の負担増加を考えると、ここを信頼置けるミュージシャンに委託するのは全く以て「アリ」な選択肢だと考えるからです

 

また、ネモの面白いのが全部外注しているわけではなく、楽曲に拠っては作詞作曲でメンバーもしっかり絡んでいることです


先日lynch.の葉月さんがメインコンポーザーとしての苦悩起因から活動を休止しましたが、大量の曲を短時間でこの時代に量産しまくるのはかなりの苦行だと感じます

 

ワークライフバランスではないですが、無理のない範囲で楽曲に携わる、ってのはメンバーにとっても負担が少なく楽曲の質も上げられるように思います

 

 

ラブバイツしかり、初期のBAND-MAID然り、ちょっと違うけどBABYMETALも、ここ最近のブレイクスルーしたバンド群がこの方法論を取っていることを思えば「楽曲の外注」はこの時代の成功への一つのトレンドとなるかもしれません(勿論バンドが楽曲を製作することは一切否定しません。選択肢が増えたのです)

 

 













続いて、メンバーが余裕で結婚出産すること

 

以前、界隈のアイコンでもあるアルディアスのとっきーが出産が発覚した時に「なんということを私はしてしまったんだ。。。」と苦悩していたのは非常にこの界隈を象徴する事件だと思いました

 

女性である以上、当たり前に起こり、且つ本来めでたい事であるはずの「結婚」「出産」というイベントに関して「人気商売」という側面からネガティブに捉えられてしまうのはこの界隈の重大な課題だと長年思ってましたが、むらたたむさんの出産に際して「産まれるのでトラ立てて続けます!産まれたら復帰します!」と堂々と宣言して、このハードルを軽々と越えていった姿は本当にカッコいいし、これがスタンダードになるべきだ、と感じました。


mayuさんも結婚したし、たむさんは2人目が産まれるしだし、またこのあたりをぽんぽーんと発表していく軽やかさも実に令和的だと感じます。素晴らしいことです。

 













 

最後にライブでなく配信とカバーで海外を巻き込んで知名度を一気に伸ばしたこと



コロナ禍であったことも大きく影響してますが、結成以来数えるほどしか有観客ライブを行ってない彼女達がここまで知名度を上げたのは、配信ライブと著名ミュージシャンのカバー動画を定期的に行ったことがあげられます

 

 

 

 

IRON MAIDENのカバー動画「The Trooper」は2021年が終わった時点で227万回視聴

この手の動画としては鬼バズです

 

これによって海外へのアプローチにも成功し、リアクション動画もめちゃ出現


ワールドワイドに彼女たちの名前が知れ渡りました

 

ドメステイックだけでなく、海外へのアプローチを同時進行でしっかり意識したことで桁違いの認知を獲得したのは、これまた実に「令和」的だと思います(才女のちゃっきーが英語でアプローチ出来るのも強いアドバンテージです)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなアプローチを経て、周辺環境を整えたところに、この強烈な音楽をぶちこんだからこれだけの成果が得られたのです

 

 

 











2人の著名なメンバー、ちゃっきーとむらたたむさんの名前が前面に出がちですが、どう考えても彼女たちの一番の魅力はmayuさんの声だと感じます

 

このソリッドで女性的なシャウトこそが彼女たちの最大に魅力です


LIPSTICK時代からとんでもないレベルで成長したと感じます

 

プレイ的な意味でも、即効性のありそうな前述の2人が前に出過ぎるわけでないのもアプローチとして面白い


mayuさんは当然として、どちらかというと葉月さんの7弦、ハラグチサンのベースが前に出ている仕様でこれがまたすげぇいい

 

 

 

 

 

 

ハードに叩きつけるリフ&リズムと独特の色気のあるシャウト、これが彼女たちのサウンドの根幹です


アルバムにもハラグチさんのアラヴィックハードな新曲「HYPNOSIS」とかちゃっきーのキメキメなミドル「Rollin'Rollin'」、サッカー中継で流れそうな「LIFE」とかハードにまとめつつも、バラエティーに富んでいる楽曲が納められていて非常に聞きやすい

 

作品として実にウェルメイドだと感じます

 

 

 

どっかで「メタルコア」ってワードも見ましたけど、ブレイクダウンもないし、メタルコア感はないと感じます笑

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで非常に「令和」的なバンドであるネモフィラは、バンドの在り方として一つの新しい「カタチ」を提示してくれており、これから絶対に注目されるべき存在です

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年の彼女たちにぜひ着目してみて下さい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く(かも)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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