9月27日(水曜日)
第3話
池の主の話なんですが…
僕は時々河の近くを車で通過したり歩いていて池なんかを
ぼんやりと眺めていると、水面がにわかに泡立ち波紋が広がり
一瞬のボチャり!という音と共に水面高く銀鱗輝く
池や河の主が姿を現わす幻影を見るんです
何かが水の底にうごめいている感じがするんだ
でも池の主って会いたいし会えたら
ちょっと語り草?それとも恐い?
話変わってそんなこと考えながら子供の頃遊んだ河に州
(河の中にある島みたいなもの)あったのを思い出した
そこには何本かの杭が打ち込まれているだけで、
それを水に落ちる恐怖と戦いながら到達すると、
まるで日常を離れた僕らの別世界であり
自分たちだけのまるで無人島みたいなものだった
少年期に誰もが木の上に隠れ家をつくったり
秘密の基地で素敵な時間を過ごしたり、冒険小説に
あこがれたりする頃あるでしょ?
丁度そんな時期にこの州(僕らの島)が目の前に
あったわけ学校から帰るとカバン投げ出して
毎日この無人島へ行き竹で見事なハウスをつくり
焼き芋食べたり、しゃべったり河で遊んだりして
夢のような時間を過ごしたんだ
あれから時が流れて
その州も岸と陸続きになり、コンクリートで固められて
味気な風景がそこに見えるだけになってしまった
でも今日もその河を通るとボチャり!と音がして河の主が
姿を見せてくれそうな気がするんだ




