建築倉庫ミュージアムを前身とする、
天王洲のWHAT MUSEUMで現在開催されているのは、
“波板と珊瑚礁-建築を遠くに投げる八の実践”という展覧会です。
波板?珊瑚礁??
展覧会のタイトルだけでは、イマイチどんな展覧会かわかりません。
くわえて、タイムトンネルのようなものが8つ並んだ、
展覧会ビジュアルからも、内容がまったく想像ができません(汗)。
公式HPには、点ら回ついて以下のように説明されていました。
本展では、模型を単なる縮尺物としてではなく、
概念や思考の断片を担うメディウムとして捉え、
その拡張的な側面に焦点をあてます。
・・・・・・・・・・。
とりあえず、考えることは止めて、
展覧会に行ってみることにしました。
本展に参加していたのは、ガラージュやALTEMYら、
主に2010年以降に活動をはじめた気鋭の建築家8組です。
まず冒頭を飾るのは、板坂留五(いたさかるい)さんが代表を務めるRUI Architects。
展示スペースには、計5つの建築模型が点在しています。
これらは、RUI Architectsが設計した建築の模型ではなく、
天王洲近辺で目にし、違和感を覚えた場所を模型にしたものとのこと。
曰く、街を観察するためのプロップ(小道具)として建築模型だそうです。
展示ではそれらの模型と併せて、その場所から想起されたストーリーも展示されていました。
続いては、大野友資さんが代表を務めるDOMINO ARCHITECTS。
会場に入ると、目に飛び込んできたのは、
模型というレベルを超えた巨大な構造物《PULP FICTION (jetway)》です。
初めて目にするのに、どこかで目にしたことがあるような気もします。
それもそのはずで、この作品の正体は、
空港と飛行機を繋ぐ「搭乗橋」を4つ連結させたもの。
この建築の中に入ってしまったら最後、
永遠に飛行機に辿り着くことなく、歩き続けることになるでしょう。
エッシャーの作品世界や『8番出口』を想起させるものがありました。
大阪・関西万博の《トイレ1 夢洲の庭》を設計したことで、
今注目を集める建築コレクティブ・GROUPは、「都市と眠り」がテーマ。
“都市のなかで人が眠ることができる場所”についてリサーチしたそうで、
奥の展示室では、研究者や識者へのインタビュー映像で上映されていました。
ただ、音声はクリアに聞こえるものの、映像自体はボヤけています。
と思ったら・・・・・
ベッドを模したモニターのほうに映っていました!
なんとも斬新なインタビュー映像です。
なお、もう一つの展示室では、
“都市における最小の眠りの場”が再現されていました。
どこかで見たような椅子に、どこかで見たようなテーブル。
ふと見上げると、そこには、どこかで見たような天井がありました。
うーん、どこで見たんだっけ??
モヤモヤしながら、テーブルの上のトレーを見ると、見覚えのあるロゴマークを発見!
答えがわかり、“タラッタッタッター♪”という気分になりました。
とは言え、本当に“都市における最小の眠りの場”はここでいいのか?
もっと他にも候補はいろいろあるような気もします。
さてさて、展覧会には他にも、丸・三角・四角の形を改めて問い直す、
畠山鉄生+吉野太基+アーキペラゴアーキテクツスタジオによる《What is ○△□ ?》や、
もはや建築模型というよりも、
インスタレーション作品のようなものもありました。
さて、そんな本展のラストを飾るのは、
平野利樹さんによる「東京箱庭計画」です。
こちらは、砂の入った箱の中にさまざまなオブジェを自由に配置し、
心象風景を表現する心理療法(=箱庭療法)を取り入れた都市計画です。
来場者は箱庭療法の要領で、箱庭内を自由に作り変えることができます。
その様子をカメラで読み込み、リアルタイムで3次元モデルを生成。
それをさらに生成AIに読み込ませたものが、
ごみと建設発生土で埋め立てられた東京湾に浮かぶ土地に、
昨年誕生した「海の森公園」に、都市計画として提案されるというものです。

















