続・無料で観れる 美術百選《成田国際空港第2旅客ターミナル(千葉県成田市)》 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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だいぶ以前に、羽田空港は、

千住家が支配している(?)という記事をお届けしたことがりますが。

 

 

 

成田国際空港にも、実は無料で観れる美術作品が点在しています。

ただし、こちらには千住さんの支配の手(??)がまだ及んでいない模様。

千住さん以外のアーティストの作品が多々ありました。

 

例えば、第2旅客ターミナルの出発ロビー中央部には・・・・・

 

 

 

昭和を代表する日本画家・加山又造が、

原画を手掛けた《日月四季》という陶板画が設置されています。

縦3.5m×横約40m。

おそらく、加山又造が手掛けた陶板画の中でも、最大級のものでしょう。

 

 

また、地下1階には・・・・・

 

 

 

造形作家の小杉荘八さんによる埴輪像があります。

なんでも、成田空港の近くに(といっても、10数kmは離れてますが)

全国的にも珍しい「葬列埴輪」がほぼ完全な形で出土した、

芝山古墳群・姫塚という国指定史跡があるそうで。

こちらは、その埴輪のうちの1体を再現したものなのだそうです。

 

 

そして、第2旅客ターミナルには、

ひときわ目を惹く無料で観れる美術作品があります。

それが、こちら↓

 

 

 

続・無料で観れる美術百選029

田中一光《赤と白のつばき》

 

 

作者は、田中一光。

20世紀の琳派とも称される、

日本を代表するグラフィックデザイナーです。

 

こちらの陶板画の大きさは、なんと2フロア分。

それだけでも「どんだけ~」と驚かされますが。

その制作方法にも、驚かされます。

というのも、巨大な陶板に、

いろんな色の釉薬で描いているわけではなく、

花びらの色や茎の色ごとに目地が入れられているのだそう。

いうなれば、ジグソー積み木のようなもの。

こんな複雑な形の陶版の数々を、

ぴったし隙間なく埋め尽くすなんて、どんだけー。

 

 

なお、《赤と白のつばき》と対をなす、

《紫のかきつばた》という作品もあります。

 

 

 

こちらも同じく、ジグソー積み木のように作られています。

おったまげ~。

 

 

ちなみに。

この2つの田中一光作品に影響されたのでしょうか。

すぐ近くにあるスターバックスが・・・・・

 

 

 

若干、琳派を意識したようなデザインになっていました。

背負い投げ~。

 

 

<無料で観れる美術 データ>
成田国際空港第2旅客ターミナル
住所:千葉県成田市古込

アクセス:○JR・京成線「空港第2ターミナル駅」直結

 

 

 

 

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