名画悪い顔選手権 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

チョコレートプラネットのYouTubeチャンネルで、今特に話題の企画。

それが、『悪い顔選手権』。

どれだけ“悪い顔”を出来るかという企画です。

 

 

 

確かに、ニュース番組風のテロップをつけることで、

まるで本当に何かの事件を起こした容疑者のように見えます。

ということは、このフォーマットを使えば、

名画に描かれた人物も“悪い顔”に見えてくるのでは?

 

例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチの《モナ・リザ》

そこに犯罪者風のテロップを付けてみると、こんな感じでしょうか。

 

 

 

なるほど、“悪い顔”に見えてきました。

微笑というよりも、不敵な笑み。

逮捕時に笑っているタイプの犯罪者です。

 

てなわけで、本日はさまざまな名画を使って、

“名画悪い顔選手権”を行ってみました。

(注:絵画のモデルは実際には犯罪を犯していません。あくまで僕が勝手に抱いたイメージです)

 

 

エントリーNo.1 ピカソ《ガートルード・スタインの肖像》

 

 

 

描かれているのは、アメリカの文学者で、

美術コレクターであったガートルード・スタイン。

睨みつけるようなその表情は、

取材に来たメディアに対して嫌悪感を抱いているようにも見えます。

 

 

 

 

エントリーNo.2 グランド・ウッド《アメリカン・ゴシック》

 

 

 

アメリカでは有名な一枚。

画面に漂う無言の圧が、

不穏な空気を醸し出しています。

ちなみに、描かれている男性は、

画家の掛かりつけの歯科医だったバイロン・マッキービィ。

女性は、画家の実の妹ナンとのこと。

 

 

 

 

エントリーNo.3 レンブラント《笑う若い男の胸像》

 

 

 

目にした人をもれなく軽くイラっとさせる表情を浮かべるこの男。

大きな犯罪は犯せないが、軽犯罪を重ねるタイプでしょう。

食い逃げとか、自転車泥棒とか。

 

 

 

 

エントリーNo.4 シャルダン《日除けをかぶる自画像》

 

 

 

ロココ時代を代表するフランスの画家シャルダン。

これはあくまで僕の勝手なイメージですが、

自画像から、むっつりスケベな感じが滲み出ています。

罪状は、たぶんこれ。

 

 

 

 

エントリーNo.5 フェルメール《赤い帽子の女》

 

 

 

フェルメールの絵というと、静謐で穏やかな印象がありますが。

フェルメール作品の中で最もサイズが小さい《赤い帽子の女》は、

逆光で顔の大部分が陰っているため、きな臭さのようなものも感じられます。

 

 

 

 

エントリーNo.6 ミレー《種をまく人》

 

 

 

《赤い帽子の女》で実証済ですが、

表情が見えづらい人物は、犯罪者に見えがち。

であれば、《種をまく人》もテロップ次第では、犯罪者風になるはずです。

 

 

 

 

エントリーNo.7 クールベ《黒い犬を連れた自画像》

 

 

 

「私は天使を描かない、なぜなら天使を見たことがないから」

世界で最も傲慢な男と自負していたクールベ。

ちなみに、51歳の時には、

ヴァンドーム広場の円柱を破壊した容疑で実際に逮捕されています。

 

 

 

 

エントリーNo.8 岸田劉生《麗子微笑(青果持テル)》

 

 

 

ラストにエントリーしたのは、今回最年少の参戦者、

美術の教科書を通じて、多くの小学生たちに恐怖を与えたあの少女です。

何かを企んでいるようなその表情。

デロリとした犯罪を犯しそうな印象があります。

 

 

 

というわけで、本日はここまで。

もっとも“悪い顔”をしている作品はどれでしたか?

とはいえ、彼ら彼女らには何の罪もありません。

僕のことは嫌いでも、名画のことは嫌いにならないでください。

 

 

 


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