まもなく、平成が終わろうとしています。
平成とは、どんな時代だったのでしょうか?
その問いに対して、
「平成は制服の時代だった!」
と答える展覧会があります。
それは、“ニッポン制服百年史―女学生服がポップカルチャーになった!”。
昨年開催された “セーラー服と女学生” に次ぐ、弥生美術館の制服シリーズ (?) 第2弾です。
今回は、セーラー服に限定せず、
洋装女学生服全般をテーマとしています。
展覧会の冒頭を飾るのは・・・
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
山脇学園のワンピース式制服。
こちらは、1919年に誕生した日本初の洋装制服とのこと。
それからちょうど100年、ほとんど同じ姿で、現在に受け継がれているのだそうです。
そこから、しばらくは制服は限られた女学生だけが身に着けるものでしたが、
1950年代に入ると、中学校が新設されることになり、誰もが制服に袖を通す時代がやってきます。
さらに、時は流れて、1980年代。
『今日から俺は!』 の時代に突入すると、一部の男女の間で変形学生服が流行します。
会場には、当時の変形学生服のメーカーのポスターが展示されていましたが、
こういった刺しゅう入りの制服が普通に市販されていたことに、驚きを隠せませんでした。
というか、なぜにアメフト (笑)??
さて、変形学生服がツッパリたちに流行していたその一方で、
ニッポン制服百年史におけるもっとも重要な制服が、80年代前半に産声をあげたそうです。
(↑ここ、たぶんテストに出ますw)
頌栄女子学院と嘉悦女子 (現・かえつ有明) の2校が、相次いで制服をモデルチェンジ。
エンブレム付きのブレザーに、
タータンチェックのスカートという斬新なスタイルは、一躍、当時の女子の憧れの的に!
そのため、東京を代表する人気校に上り詰めたのだそうです。
それがきっかけとなり、制服をモデルチェンジする学校が激増!
平成30年間で制服をモデルチェンジした高校は、なんと1万校を優に超えているのだそうです。
確かに、そういう意味では、平成は制服の時代と言えるのかもしれません。
さらに、「平成=制服の時代」 を決定づけるのが・・・
そう、コギャル文化です。
アムラー。ガングロ。ルーズソックス。エクステ。プリクラ。
平成の流行の多くは、コギャルが生み出したと言っても過言ではなさそうです。
なお、その当時のコギャルの制服の着こなしも、マネキンで完全再現されていました。
世代ドンピシャなので、こんな着こなしの女子が多かったなァと懐かしい気持ちになりました。
(パネルで 「他校バッグ」 が流行っていたこと、
特に昭和第一高校のバッグが人気と紹介されていましたが、千葉県にはその文化がなかったようなw)
それ以上に懐かしかったのが、腰パン。
僕は腰パンをしなかったですが、ヤンチャな男子はしてましたっけ。
制服の百年史。
キワモノ系かと思いきや、意外や意外、
制服にきちんと時代や世相が反映されていました。
文化史の展覧会として、非常に興味深かったです。
ちなみに。
展覧会では他にも、実在する学校の制服を着たリカちゃん人形や、
特に制服の描写に定評のある現在人気急上昇中のイラストレーターたちの作品が紹介されています。
さらには、『KING OF POP』 こと江口寿史さんのイラスト作品も。
内容盛りだくさん。
誰もが制服を着ていたあの頃に戻れる展覧会です。
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