第百四十二話 国宝ハンター、挽回する! | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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前回までのあらすじ~

日本の国宝1108件を全て目にする。
「ざわ…ざわ…」 と周囲がざわつこうとも、
「とても………正気の沙汰とは思えない……!」 と言われようとも、
圧倒的無謀なチャレンジに挑み続けている国宝ハンター・とに~。
これまでに目にした国宝の数は、896件。
果たして、次なる僥倖は?


休館日


国宝の公開日初日よりも1日前に、岡山県立博物館を訪れてしまう。
俗にいう、四・二五事件から数週間が経ったある日。
やらかしてしまった男は、失敗を挽回すべく、いまふたたびの岡山へと旅立ちました。

「今度こそ、ハンティングしてみせる!」

気合は十分。
高速バスでもぐっすり眠れて、体力もバッチリです。

相変わらず、鳩もお供に加えたままの桃太郎像のある岡山駅から、

鳩


歩くこと約20分。
岡山県立博物館に到着しました。
もちろん、今回はちゃんと開館しています。

岡山県立博物館


そして、ちゃんと 《太刀〈無銘一文字(山鳥毛)/〉》 (ジャンル:工芸品) の姿を拝むことが出来ました。

太刀〈無銘一文字(山鳥毛)/〉


これまで目にしてきたどの刀よりも、刃文のクセがすごかったです。
確かに、山鳥の羽毛に似ていました。
なるほど、それで、山鳥毛。
ちなみに、山が燃えているようにも見えることから、山焼毛。
で、それがのちに、山鳥毛となったという説もあるのだとか。
いや、その場合、どこから 「毛」 が生え出てきたのか、謎。


というわけで、あっさりと 《太刀〈無銘一文字(山鳥毛)/〉》 をハンティング。
ありがとう、岡山。
さようなら、岡山。
しばらく訪れることはないでしょう。

セクシー


なぜかグラビアポーズした桃太郎が乗っかったポストも、しばらく目にすることはないでしょう。

さて、現在の時刻は、10時。
せっかくなので、今夜のバスの時間までに、
他にも国宝をハンティングしておきたいところです。
しかし、岡山の国宝は前回訪れた際にすでに見てしまっています。
そこで、思い切って、瀬戸内海を電車で渡って、四国へ。

瀬戸内海


香川県の坂出市にやってきました。
ここからレンタサイクルで国宝を目指します。

レンタサイクル


移動中に目にするのは、基本的に小麦畑。
うどん県にやってきたことを実感する光景でした。

うどん


約30分ほどで目的地の神谷神社に到着。

神社


鳥居の脇の石碑には、立派な 「国宝」 の文字・・・いや、「國寶」 の文字が刻まれていました。
國寶ハンターとしては、身が引き締まります。

国宝


こちらの拝殿の奥にあるのが・・・

拝殿


國寶の 《神谷神社本殿》 (ジャンル:建造物) 。

神谷神社本殿


ちょっと見づらかったです。。。
仕方がないので、裏側に周ってみましたが・・・

神社


やっぱり全体像が見づらかったです。。。
ちなみに、この 《神谷神社本殿》 は、1219年 (鎌倉初期) に建てられたそうで、
建築年がハッキリしているものとしては、“現存最古” の神社建築なのだとか。
再来年で、築800年。
よく、今日までもってるなぁ。
前に、築50年近い物件に住んでいましたが、築800年に比べたら、全然ですね (←?)。


その後、坂出駅周辺に戻って、
お昼1時間のみしか営業しないという日の出製麺所でうどんを摂取。
(ちくわ天をトッピングしても、230円!)

うどん


うどんをたっぷり堪能したところで、午後は、うどん県三豊市にある本山駅へとやってきました。

駅


この駅から歩くこと、15分。
目的地である本山寺に到着です。

本山寺


一瞬、工事中の建造物が見えたので、
“もしや国宝、改修中??” と、ヒヤッとしましたが。

工事中


改修中だったのは、五重塔。
そちらは国宝ではなく、こちらの 《本山寺本堂》 (ジャンル:建造物) が国宝です。

国宝


・・・・・いや、國寶です。

国宝


ちなみに、本山寺の本尊は、空海が自ら刻んだとされる馬頭観音像。
その脇侍を阿弥陀如来像と薬師如来像が務めるという珍しいタイプのお寺なのだそうです。
珍しいといえば、手水舎の光景も。

ひしゃく


マイ柄杓が、いっぱい。
ボトルキープみたいな感じになっていました。


ということで、今回の旅はこれにて終了。

今現在の国宝ハンティング数 899/1108

いよいよ、次回、900件の大台に乗ります!!




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