青児とパリの美術 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

今回ご紹介するのは、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で現在開催中の展覧会。
“青児とパリの美術 東郷青児のコレクションより” です。

こちらは、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館のコレクションで構成される展覧会で、
東郷青児とパリの関わりというキーワードから、東郷青児作品を中心に約90点が紹介されています。

《赤いベルト》 や、

東郷青児  東郷青児 《赤いベルト》 1953年


《ベランダ》 のように、

東郷青児  東郷青児 《ベランダ》 1977年


一般的にイメージされる東郷青児作品が、もちろん多く展示されていましたが。
ポスターのメインビジュアルにも使われている 《セシル・カット》 のような珍しい素描作品や、

セシルカット  東郷青児 《セシル・カット》 1960年頃


パリ留学時の初期作品、アンフォルメルに影響を受けた抽象的な作品なども紹介されていました。
(個人的に一押しは、《古城》 という作品です!)
意外と知られていない新たな東郷青児の一面に出逢える展覧会でした。
星


かれこれ、十数回以上、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館を訪れていますが。
そう言えば、東郷青児と損保ジャパン日本興亜の関係は、イマイチよくわかっていませんでした。
今回の展覧会を通して、ようやく判明。
損保ジャパン日本興亜の前々身である安田火災海上が、
パンフレットやカレンダーなどに起用していたのが、何を隠そう (?) 東郷青児だったのです。
会場には、その原画はもちろん、当時のパンフレットなどの資料も展示されていました。
今見ても、オシャレに感じたくらいですから、
昭和の当時は、おフランスの香りが漂う東郷青児作品が、いかにオシャレに感じられていたことでしょうか。


ちなみに。
会場には、東郷青児がコレクションしていた海外作家の作品を紹介するコーナーも。
ジャン・スーベルビーに、ロジェ・シャプラン=ミディに、カミーユ・イレールに、
フランソワ・バロン=ルヌアールに、ルネ・ジュニに、ギー・バルドーヌに、ロベール・クーチュリエに・・・。
見事なほどに、一人も知っている作家の作品がありませんでした (笑)
マイナーな作家なりにも、自分の好きな作品をコレクションしたのか、
はたまた、あえてマイナーな作家をコレクションしたことで、センスがあると思わせたかったのか。
真相は藪の中。


 ┃会期:2015年11月21日(土)~12月23日(水)
 ┃会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
 ┃
http://www.sjnk-museum.org/program/current/3323.html

~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “青児とパリの美術” のペアチケットを、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。

http://homepage3.nifty.com/art-teller/tony_contact.htm
(〆切は、12月15日。当選は発送をもって代えさせていただきます)




1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位ですアップ
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Blogランキングへ  にほんブログ村 美術ブログへ