ウフィツィ美術館展 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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今回ご紹介するのは、2014年芸術の秋・大本命の美術展、
“ウフィツィ美術館展―黄金のルネサンス ボッティチェリからブロンヅィーノまで―” です。
こちらは、イタリアを代表するウフィツィ美術館のコレクションを、まとまった形で紹介する日本初の美術展です。

展示の目玉は、何と言っても、ボッティチェリの代表作 《パラスとケンタウロス》 でしょう!
34年ぶりに来日を果たすウフィツィ美術館を代表するコレクションの一つです。

ウフィツィ
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)


今回の美術展には、こちらの 《パラスとケンタウロス》 だけでなく。
捨て子養育院美術館が所蔵する 《聖母子》 や、

聖母子  サンドロ・ボッティチェリ 《聖母子》 
1465年頃 テンペラ、板 捨て子養育院美術館 Photo by George Tatge


パラティーナ美術館が所蔵する 《聖母子と幼児聖ヨハネ》 など、

聖母子と幼児聖ヨハネ  サンドロ・ボッティチェリ 《聖母子と幼児聖ヨハネ》
1495-1500年 テンペラ、カンヴァス パラティーナ美術館 
FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della città di Firenze – Gabinetto Fotografico



フィレンツェの主要な美術館が所蔵する初期から晩年までのボッティチェリ作品の数々も展示されています。
まるでボッティチェリ祭の様相を呈していました。

会場には、もちろんボッティチェリの作品以外も。

会場  会場


すべてルネサンスの美術作品。
すべて400年から500年前の作品です。
それら歴史ある美術作品で埋め尽くされた展示室は、濃厚も濃厚。
アイスで言うなら (←?) 、ハーゲンダッツくらい濃厚でした。
「美術のことは、よくわからなくて・・・」 という人でも、この濃厚で濃密な空間を味わう価値は大いにアリ!
星星星
東京に居ながらにして、イタリアの空気を感じられる美術展です。


さてさて、基本的には、

「やっぱりルネサンスの美術は重みが違うなぁ(*´Å`*)」

と、思わず感嘆してしまう作品ばかりが展示されていましたが。
たまには、 「あれれ?」 と思ってしまう作品も (笑)

その一つがバルトロメオ・ディ・ジョヴァンニの 《湖に落ちたプラキドゥスの救出》 です。
弟子のプラキドゥスが湖に落ちたことを天啓で知ったベネディクトゥス。
急いで、もう一人の弟子マウルスを救出に向かわせます。
奇跡の力で湖の上を歩くマウルス。
そして、プラキドゥスを無事に救出・・・したのですが。

湖に落ちたプラキドゥスの救出


救出の仕方が、雑www

なんでフードを掴むんだよ!


それと、もう一つ印象に残った作品が、
ロッソ・フィオレンティーノ (本名ジョヴァンニ・バッティスタ・ディ・ヤコポ・デ・ロッシ)《女の肖像》 です。

女の肖像


佐々木希に似ている気がしました。
それも、徹夜明けの佐々木希。


最後に。
今回の展示の目玉である 《パラスとケンタウロス》 の個人的な感想を。

パラスとケンタウロス  サンドロ・ボッティチェリ 《パラスとケンタウロス》 
1480-85年 テンペラ、カンヴァス ウフィツィ美術館
FOTO:S.S.P.S.A.E e per il Polo Museale della città di Firenze – Gabinetto Fotografico



解説には、

女神がケンタウロスの粗暴を抑えてその獣欲を見張るという主題は、女性もしくは花嫁の貞潔に結びつく

とあったのですが。
どうしても無視できないのが、ミネルヴァ (パラス) の胸元です。
ちょうどのところに (?) 、金属製の飾りが来ています。
ブラジルのサンバのダンサーの衣装みたいなことになっています。
ヌードよりも、逆にエロいことになっているような気がするのは、僕だけでしょうか。
そういうわけで、僕は、 《パラスとケンタウロス》 をあまり直視できませんでした (恥)


ちなみに、ウフィツィ美術館展を訪れる皆様、美術館ではお静かに。

お静かに




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