第3回 輝く!ここにしかない美術室大賞 『美術展賞』 | アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】

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美術を、もっともっと身近なものに。もっともっと楽しいものに。もっともっと笑えるものに。

今年も、残すところあとわずか。

今年一年間の美術展を振り返る “輝く!ここにしかない美術室大賞” の時間がやってまいりました!
アートテラーの僕が、今年訪れた美術展の数は、全部で262

・・・・・・・・・・・。

我ながら、引くくらいに美術展を訪れた一年でした (笑)


さてさて、その262本の美術展の中から、ベスト10を決定する。
これは、とても難しい作業です。
ただでさえ、星の付け方で、美術館さんとの関係が、ビミョ~になるのに。
ここで、ベスト10にノミネートさせなかったなら、
来年のアートテラーの仕事は、干上がっちゃうかもしれません (笑)

が。

悩みに悩んだ末、そういうしがらみは抜きにして、
純粋に、印象に残っている美術展をベスト10形式で選びました。
ただ、言い訳でも弁明でもなんでもないですが、
今年は例年以上に、ベスト10に絞るのが難しかったです。
確実に、2012年は美術展の当たり年だった気がします。

それでは、大混戦の2012年展覧会ランキング。
まずは、10位からカウントダウン!



10位 葛西臨海水族園 “博物画に観るエビとカニの美”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ニシキエビ


知られざる天才博物画家・杉浦千里さん (享年39歳) の描いた数々のエビやカニの絵は絶品でした!
葛西臨海水族園で開催されていたというのも良かったです♪



位 日本橋三井ホール “アートアクアリウム展2012”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-水中四季絵巻  アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-巨大金魚鉢


第10位が、エビとカニなら、第9位は、金魚。
会期終盤には、2時間待ちにもなったと言われる人気の展覧会でした。
自分が訪れた会期序盤は、まだそこまで混んでおらず、
しかも、会場で、出展作家の一人である片岡鶴太郎さんにお会いするというおまけつきでした (笑)



位 東京国立博物館 “北京故宮博物院200選”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-《清明上河図》


こちらの 《清明上河図》 を観るためだけに、行列に並ぶこと約3時間。
それだけ並んだのに、観ることが出来たのは、たったの2分。
しかし、観賞してから、ほぼ一年経っていますが、いまだに鮮烈な印象が残っています。



位 ヴァンジ彫刻庭園美術館 “開館10周年記念 庭をめぐれば”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-草間彌生  アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-奈良美智  


今年も、関東近辺だけでなく、いろいろと地方ロケ (?) にも行かせて頂きましたが。
その中でも、特に印象深かったのが、ヴァンジ彫刻庭園美術館。
雰囲気が良かったのなんのって。
お世辞抜きで、もう一度行きたいと思っています。



位 MIHO MUSEUM “土偶・コスモス”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-縄文の女神


こちらも地方ロケ。
滋賀県の山奥にまで行ってまいりました。
桃源郷をイメージした建築のMIHO MUSEUMで待っていたのは、日本全国から結集した土偶たち。
難しいことは一切抜きにして、純粋に楽しい展覧会でした♪



位 DIC川村記念美術館 “FLOWERSCAPES フラワースケープ”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-ピクニック  アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-FLOWERSCAPES


関連イベントとして、 「アートに親しむピクニック」 を担当させて頂きました。
2012年の上半期は、その準備に費やしたと言っても過言ではありません。
美術展そのものも面白く、全てが、とても良い思い出です。



位 国立西洋美術館 “ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年”
&東京都美術館 “マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝”


アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-真珠の首飾りの少女 $アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-真珠の耳飾の少女


憧れの 《真珠の耳飾りの少女》 と対面した時の感動は、ひとしおでした。
そして、その数日後に、 《真珠の首飾りの少女》 と対面出来るとは。
日本って、何て素晴らしい国なんだ?!
Bunkamuraザ・ミュージアム “フェルメールからのラブレター展” も含めて、2012年は、フェルメールイヤーでした。



位 国立新美術館 “リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝


今年の西洋美術の美術展では、ピカイチ。
リヒテンシュタイン侯爵家が所蔵するコレクションが公開されるのは、日本初。
そして、天井画が展示されるのは、日本の美術展初。
僕の中では、もはや “伝説の美術展” という位置づけです。



位 東京都現代美術館 “館長庵野秀明 特撮博物館”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-館長庵野秀明 特撮博物館


文句なしで楽しかった展覧会。
ただ楽しいだけでなく、 “特撮” という映画の一ジャンルを、
日本の伝統文化の一つにまで高めた展覧会と言えるのではないでしょうか (←言い過ぎ?)



位 千葉市美術館 “須田悦弘展”

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-《芙蓉》  アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-須田


“館長庵野秀明 特撮博物館” とは、また違った形で楽しませて頂きました。
須田さんの作品を探して、千葉市美術館を隅々まで捜索したのは、今年一番の思い出です (笑)
これほどまでに、続編を希望している美術展はありません。
千葉市美術館さん、よろしくお願いします。



というわけで、アートテラーが選ぶ2012年の美術展ベスト10は、このようになりました。

  第1位 千葉市美術館 “須田悦弘展”
  第2位 東京都現代美術館 “館長庵野秀明 特撮博物館”
  第3位 国立新美術館 “リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝”
  第4位 国立西洋美術館 “ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年”
     &東京都美術館 “マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝”
  第5位 DIC川村記念美術館 “FLOWERSCAPES フラワースケープ”
  第6位 MIHO MUSEUM “土偶・コスモス”
  第7位 ヴァンジ彫刻庭園美術館 “開館10周年記念 庭をめぐれば”
  第8位 東京国立博物館 “北京故宮博物院200選”
  第9位 日本橋三井ホール “アートアクアリウム展2012”
  第10位 葛西臨海水族園 “博物画に観るエビとカニの美”

  

「あれっ?ウチの美術展が、ベスト10にむかっ入ってないんだけど」

という関係者の皆様。
すいません。その美術展は、惜しくも11位だったのです。

来年は、どんな美術展に出会えるのか。
そして、どんな美術展を、皆様に紹介出来るのか。
今から楽しみでなりません。


今年一年、アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】blogをご愛好頂きましてありがとうございました。
来年も、笑いと本音を交えながら、
数々のオススメ美術展を紹介してまいりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、良いお年を。



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