とけたい魔法。もしかしたらそういうことなのかもしれない。未来を誓う言葉をかけられた時、魔法がかかる前に、わたしは魔法をかけたのだ。おそらく、何度も何度も確かめるために。たいせつなそれを忘れないために。見えない先の向こうであの人の瞳を見た。とても優しかった。そこに映ったわたしは確かな瞳をしていた。いよいよ、魔法がとけたのだ。