親の暗示 | 雷人の部屋

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催眠・潜在意識から見たココロとカラダ、ときどきタマシイの話。

久しぶりに実家に帰った。

帰るたびに思うのだが、まあ親というのは(ウチだけかもしれないが)マイナスの暗示を遠慮なく入れてくる。

「だからお前はダメになるんだ」
「そんなことしたらダメになってしまう」

などと二言目には言ってくる。
暗示のチカラを知っている今、よくもまあこんなところで18年間も生きていたものだと、自分自身に感心する。

今回ヒドかったのが、

「そんな頭ばっかりしてたら、ハゲてしまうぞ」

というもの。
ほっとけよ!

だが親というのはそういう役割なのかもしれない。
前回の話から続くが、本当に好きなことややりたいことっていうのは、簡単に手に入る状況だとわからない。
抵抗や障害があってこそ、はじめてわかるものだ。
親っていうのは、その最初の障害を演じてくれているのだ。

昨今の若い親御さんたち(と言っても俺と同年代なのだが)は、自分が育てられてきた環境への反発のせいか、あるいは「そのまま認めてあげるのが大事」みたいな風潮のせいか、本当に子供を大事に育てられている。
言葉がけとかもとても気を使っていて、子供が伸び伸びと育つようにしている。

でもそれはやりすぎると、子供が自分で何かを手に入れる機会や力を奪うことにもなりうる、というのは知っておいた方がいいかもしれない。
「お前は温室育ちのか弱い存在だ」という暗示にもやりたいことなりうるからだ。
子供を持たない僕が言うのもなんだが。

じゃあどうしたらええねん、という話だが、結論からいうと、間違ったって失敗したっていいじゃないか、ということだ。

親も子も弱い人間なのだ。
間違うこともあるし、傷つけあうこともあるだろう。
でもそれを克服したり立ち直ったりする力も同時に持っているのだ。

どんな環境でも人は真っ直ぐに育っていく力強さを持っている。

だからお互いの中にあるその強さをもう少し信じてあげれば大丈夫だと思う。

だがハゲる暗示だけは勘弁してほしい。