急がば回れ、リモデリング治療。
肌全体のリモデリング治療に取り組むことは
他の治療の土台を作ることにもつながる、と
前回のブログで書きました。
例えば日光性色素斑(いわゆる、しみ)や
くすみが気になった時。
まず真皮の光老化について診察させてください。
老化した組織には「老化した細胞」が
含まれています。
老化細胞は、炎症性/蛋白分解性などを
有する因子を分泌することで
細胞活性を障害すると言われています。
老化細胞が分泌するこれらの因子群を
「老化関連分泌表現型(SASP)」
というのですが
(炎症性サイトカインの一例:IL1,6,8、
TNFαなど)
これらが増えると
メラノサイトが増殖することにつながり
抗メラニン因子も低下し、
これがまたメラニンの増加につながり、、、
とひたすらメラニンは増加する方向のサイクルにはまってしまいます。
光老化はUVAによる影響が大きいのですが、
具体的には
皮膚のターンオーバーが阻害されることで
肌のキメが粗くなって乾燥
弾性線維は減ってしわが増え
老化した線維芽細胞は
先ほど述べたサイトカインを放出、
表皮のメラニンが増加、と現れてきます。
だから
「急がば回れ、リモデリング治療」なんです。
老化した線維芽細胞、
それに伴って分泌されるサイトカインは
症状を悪化させる一方です。
炎症性のサイトカインがどんどん出ている状態で
シミ取りレーザーを行っても
炎症性の色素沈着は起き、ゴールは遠のくばかり。
そんな時はまずは炎症性のサイトカインを
落ち着かせる治療をします。
具体的にどうするか。
真皮のrejuvenation治療です。
クリニックで行える治療は
①ピコトーニング
②ECM製剤の注射
当院ではジャルプロの取り扱いがあります。
ジャルプロもスーパーハイドロとクラシック同時に注射することは上記理由で理にかなっています。
もう一つ理由はありますが、
これはまた別で説明します。
どんな治療の土台にもなるリモデリング治療。
トーニングとジャルプロの組み合わせは最強だと
思います。