・政界裏話・・・(笑) | 日本哭檄節

日本哭檄節

還暦を過ぎた人生の落ち零れ爺々の孤独の逃げ場所は、唯一冊の本の中だけ・・・。
そんな読書遍歴の中での感懐を呟く場所にさせて貰って、此処を心友に今日を生きるか・・・⁈

 昨夕、静岡県の川勝知事が、相変わらずの口害悪癖を叩かれ、遂に、

『この6月の定例議会を終えた後、職を辞する・・・!』

とのNews が、メディアで燥がれたが、この川勝知事殿は、一方で、JR東海が国の後ろ盾で励んで居る

『リニア新幹線の静岡県内着工不認可問題・・・』

でも、国を相手に相撲を取って、メディアに悪役に廻らせられて露出して居た御仁だったことは、皆さん、ご存知の通りで・・・?!

 

 まあ・・・、県庁職員の入庁式で、

『あなた方は、優秀なエリートなんだから・・・!』

と云うに誉め(=煽て&愛想)言葉に、

『他の職業人とは違って・・・!』

と云う一言を添えたことは、今の時代、あまり褒めたことでは無いが、褒められた新入職員たちは、自分たちでも、鼻っからそう云う自覚と誇りを抱いて入庁式に臨んで居たはずだから、強ち間違っては居ない訳で、それを、早速、鬼の首を捕ったように、

『職業の貴賤を云々・・・』

と騒ぐメディアの低メンタリティーをこそ嗤いたいが、当の川勝知事にしてみれば、リニア問題での国やJRとの軋轢も有り、

『佳い辞め時だな・・・!』

と、首に鈴を着けて貰えて万々歳だったのでは・・・?!

 

 ところで・・・、この『リニア新幹線ルート決定』に、もう今は亡き、『旧・自民党竹下派(=経世会)』の大御所だった

『金丸信・副総裁&幹事長(=当時)・・・』

が深く関わって居たことをご存知の方は、相当な政治通で居らっしゃると云えるだろう・・・!

 

 このリニア新幹線の本格的実験ルートの決定は、当初、金丸氏が推す『山梨県ルート案』と、当時はまだ国会議員だった『石原慎太郎氏』らが推す『北海道誘致ルート案』の2案が浮上しての綱引きから始まったのだが、山梨を地元とする金丸氏の政治力が、反対する石原運輸大臣一派を抑えて

『当初は、甲府までの実用実験ルート・・・』

と云う案で押し切り決定した経緯有り、甲府以西の大阪までのルートには、後々、3つの案が示されたと云う経緯が有る・・・!

 

(画像は、東京新聞電子版より拝借)

 

 そして・・・、この『甲府ルート決定』で勢い付いたのが、上の図の『A&B案』が通る

『長野県・・・』

で、特に、大きな観光地である『諏訪地方』は、地元を上げた誘致活動に力を注ぎ、実施企業の『JR東海』も、

『南アルプス貫通ルートは、技術的に困難・・・?!』

と云う理由も有って、地元の熱意を意気に感じ、大きくこの『B案』に傾いて居たのだが、コスト面(=距離=用地費=時間)を考える『JR東海』は、その後のトンネル技術の発達を理由に、何時の間にか

『C案(=南アルプス貫通ルート)・・・』

へと乗り換え、結果、静岡県の北端を掠める『最短ルート案』へとシフト決定を見たところで、今度は、

『大井川水系への悪影響・・・』

を懸念する静岡県民や、偏屈、川勝知事が登場して来て、

『話をややこしくした・・・!』

と云う流れになったし、当初開業予定の名古屋までの総延長の、

『実に70%がトンネルの中・・・』

と云う、実に色気の無い『地下鉄リニア』になったのだが、殊の発端を辿れば、当時、

『交通族のドン・・・!』

と呼ばれ、裏に隠れて、土建利権を欲しいままにして居た

『金丸信・・・』

と云う大物政治家の地元贔屓から始まった話なのだ・・・(笑)

 

(画像は、yomiuri.co.jpより配借)

 

リニア着工・なぜ決まったCルート・・・』 (=東京新聞電子版)

 

(画像は、blog.livedoor.co.jpより拝借)

 

 つい数日前に、当の『JR東海』が、

『静岡県の認可が得られないから・・・』

と云う理由で、当初2027年開業を予定した居た『東京 ~ 名古屋間』の開業が間に合わないと発表したばかりのところで、常套手段の『専門家会議』の意見書までが、『問題無し』とのお墨付きを与えたのでは、

『どうせ、国には勝てないや・・・!』

と投げやりになって居た川勝知事からしてみれば、今回の『職業貴賤視発言』と云う上げ足取りは、謂わば、

『渡りに舟・・・』

だったとも云える訳で、これで、国もJR東海も、喉に刺さって居た魚の骨が抜けて、一気に工事着工を容認する知事候補を立てての選挙戦の準備に走る段取りだろうが、考えてみれば、この

『リニア甲府ルート・・・』

を決めた金丸信氏が亡くなって、もう30年以上[1992年没]が経つのだと想うと、実に長いリニア問題だわなあ・・・!

 

 ジジイは、この金丸のジイサンには、確か、箱根の小涌園で行われた自民党の研修会の夜のパーティーで、一度お目に懸っただっけだったと想うが、当時は、田中派全盛の頃で、遠目には、何処かのジョボい田舎のジイサンにしか観えなかったが、近くで観ると、その眼光の凄みと全身から迸(ほとば)しるオーラは、威圧感が有ったわな・・・(汗)

 

 佐川急便献金事件で晩節は汚したが、責任を秘書に押し付けず自ら議員辞職し、子息三人を一人も世襲させなかったところは立派だったし、常に表舞台を好まず、裏方役に徹した政治姿勢は、今の政治家たちには出来ない芸当だわな・・・!

 

 リニアが開通したら、甲府の駅前には、新幹線、岐阜羽島の駅の前の『大野伴睦夫妻像』のように、金丸のジイサンの銅像が建つのだろうな・・・?!

 

 今の政治家たちで、引退後、銅像を建てて貰えるような功績を残せる政治家など、皆無だろうし・・・(笑)

 

 そう云えば、話が具体的に為った頃、『2030年頃の開業』と聴いて、

『こりゃあ、生きてる内にはお眼に懸れんわいな・・・?!』

と想ったことを想い出したが、この分だと、このジイイが生きてる内に開業するか・・・?!

 

 そしたら、冥途の土産に一度くらい乗ってみても佳さそうな・・・(汗)

 

 JRさん・・・、急いで・・・(笑)

 

 それにしても・・・、あんな押し出しの強い大物(=寝業師)政治家が欲しいが、二世三世の小粒ばかりじゃ、芝居も下手で、盛り上がりに欠けて面白くも何とも無いわなあ・・・(笑)

 

 打ち続く三文芝居に飽きて、チョイと昔に浸った独り言に付き合って頂いて居りましたら、ありがとうございます・・・(謝&拝)