・こんな時に~~・・・(笑) | 日本哭檄節

日本哭檄節

還暦を過ぎた人生の落ち零れ爺々の孤独の逃げ場所は、唯一冊の本の中だけ・・・。
そんな読書遍歴の中での感懐を呟く場所にさせて貰って、此処を心友に今日を生きるか・・・⁈

 選りにも選って、年明け元旦に襲った『能登半島大震災』から、

『早くも一月が過ぎた・・・!』

と、メディアが、けのふ(昨日)2月の1日は、朝から、その未曽有の大被害の現状と、未だなかなか軌道に乗せられない救援、支援活動の中での被災者の方々の苦難を、まるで縁の薄い人の通夜に、義理で参列してお悔やみの口上を述べて居るような、見え見えの殊勝の態で、内心は他人事のように燥ぎ報じて居るのを観ると、そのメンタリティーの浅さが透けて視えて、正直ウンザリさせられる・・・!

 

 如何な大災害と大被害とは云え、こればかりは、

『誰もが逃れられない自然災害・・・』

なのだし、地勢的問題点(=難題)を考えれば、被災者の方々には気の毒だが、

『今の現状も、致し方無し・・・!』

と想って頂くしか無いような気もするのだが・・・?!

 

 勿論、それへの『お気の毒』を覚えない無慈悲なジジイでは無いが、それにも増して心配なのは、昨年末に、永田町の本丸『自民党本部ビル』を襲った

『ピンポイント直下型大地震・・・』

で大揺れの処に持って来て、城主のはずの岸田殿が、その飛び火を逃れるべく、一早く

『我、関せず・・・!』

とばかりに、早々『派閥離脱』を謳った後に、外野(=無派閥)席から、然も、退場宣告をした監督が、グラウンドに向かって、

『我が岸田派(=宏池会)を、解散します・・・!』

と、蚊帳の外からの

『よい子パフォーマンス・・・』

を演じるのも違和感を禁じ得ないが、その『ヤジ』に、他の派閥もが雪崩を打って

『我が派も続けー・・・!』

とばかりに総崩れ状態に陥った、名門保守与党自民党の

『底の浅さ(=先行き)・・・!』

だ・・・?!

 

 そもそも、今の『自由民主党』と云う政党は、

『1955[昭和30]年11月15日の保守合同・・・』

に依って結成された政党で、それ以前は、同じ保守系に、戦後のGHQ統治がで、外交官の語学力を活かして、総司令官マッカーサーのご機嫌取りで長期政権(=返咲きを含め役7.8年)の戦後復興期の舵取りをした

『吉田茂総理率いる自由党・・・』

と、その吉田政権に、度々反旗を翻して居た

『鳩山一郎率いる日本民主党・・・』

と云う拮抗保守系勢力が有り、他にも、『改進党』とか『日本自由党』などと云う訳の判らない党名を名乗る雑党派も居た中で、これらの雑党派は、吉田長期政権の綻びに依る混乱の荒しの中で、遂に、最後は、伝家の宝刀『解散権』も抜けずに退陣に追い込まれた吉田氏引退後、この傲慢頑固ジジイ隠遁を機に、同じ頃、第三勢力として労働界や左派思想政治家を糾合して旗揚げされた

『日本社会党と云う左派勢力・・・』

の台頭に危機感を感じた保守系2党に、その他の雑党も糾合され、漸く手打ちに及んで結成されたのが、今の『自由民主党』の誕生に至る経緯だ・・・!

 

 この『保守合同』を演出した、当時の裏方政治家たちの中には、

『緒方武虎・三木武吉・大野伴朴・石橋湛山・岸信介等々・・・』

と云う、新生自民党の草創期を支えた名だたる『肚芸政治家たち』が居て、保守合同依頼、平成5年8月9日に、当時の『宮澤喜一首相(=宏池会)』が細川連立内閣に政権を明け渡すまで、一回も野党に甘んじずに政権与党に君臨し続けた稀有な政党だが、この超長期安定政権を裏で支えたのが、

『派閥力学が生むダイナミズム・・・』

だったことを、今の永田町の先生たちは、もうすっかり忘れてしまって居られるわなあ・・・(笑)

 

 ジジイは、今回の自民党直下型大地震を眺めて居て、この『派閥』と云う存在を『妲己』の如く嫌悪するメディアの空気を観ながら、ふと、もう相当昔に発刊された

『小説・吉田学校・・・』(=戸坂猪佐武著[全八巻]・角川出版刊)

を想い出し、久しぶりに、もう一回、あの生々し闇社会を辿って復讐してみたくなって、早速Amazonくんの電子書籍版は無いかと検索したら、同名の小説は有るが、著者が違う・・・(笑)

 

 

 ジジイが読んだのは確か1980年代で、分厚いハードカー版で、詳しく調べてみると、著者は『戸川猪佐武(いさむ)氏・・・』

と云う人物で、自らも政治を志した時期も有ったようだが、その後、評論や作家活動に転じ、大磯に悠々自適で余生を送る吉田茂とも昵懇を築き、直に戦後草創期の政界の裏側を聴き取り、それを著書にしたのが、ジジイが読んだ、初代の『小説・吉田学校』だと云うことが判ったが、この小説が、『全八巻』の長編に及んで居ようとは、これまで識らなかった・・・(汗) 

 

 ジジイが読んだのは、精々3、4巻までで終わってしまって居たような・・・(汗)

 

 確か、同じ頃に早速映画化され、これも直ぐに観に行った記憶が有るが、その中で、国会議事堂の中で、双方和服姿の緒方武虎(=自由党派)と三木武吉(=民主党派)が、お互いが、無言の内眼だけで睨み合って擦れ違うラストシーンは、未だ鮮やかに憶えて居るほどで・・・(汗)

 

 で・・・、そうなると・・・、この全八巻を再読したくならないジジイでは無いのだが、生憎、頼みのAmazonくんには、復刻版のような紛い物は散見されるが、八巻セットモノは、皆無・・・!

 

 となれば、此処は、時々遣う裏の手の

『神田・神保町界隈散歩(=『日本の古本屋』・・・』

に頼るしか無いと、久しぶりにお訊ねしてみたが、生憎、出品無し・・・(汗)

 

 で・・・、このサイトのマイページに、

『出たら教えてねー(=検索本)・・・』

と頼んで居いたら、何と、頼んで1週間目の1月26日に、早速

『お探しの本の出品が有りましたー・・・!』

とのメールが・・・!

 

 だが・・・、今週3日(土)には、Nippon国から脱出するジジイには、ウロウロしてたら、

『留守中の到着・・・』

となってしまうし、折角の出品を一カ月後に譲ったら、誰かに買われてしまいそうだし・・・!

 

 てな訳で、一刻の猶予も為らず、早速注文クリックを捺し、翌日には、出品サイトへ此方からメールを入れ、その日の内に『代金&送料(=4,090円)即振込んで、相手の『アットワンダーさん』の尻を叩き、

『兎に角、2日までには到着するようにしてください・・・!』

とお願いしたら、なんと、希望日より一日早く、

『1日にはお届け出来ますよー・・・!』

とのメールに喜んだのに、結局、届いたのはけふ(今日)の昼前・・・(笑)

 

 尤も、在日中に届いたのだから、文句は無いが・・・!

 

 

 この『小説・吉田学校』は、著者が、無聊を託つ吉田御大の側近くで、永年に渡って聴き取った生々しい裏話がてんこ盛りで語られて居て、世と似にとっての『「派閥』と云うモノが、どんな意味を持ち、どんな役割を担って来たかを読み解く、最高の教科書と云って佳いし、その生臭さに比べれば、今の政治家たちの線の細さや迫力の無さに愕然とする著作だが、

『昔は、こんな迫力の有る政治家が居たんだ・・・?!』

を識る名著だと云っても、もう刻、既に遅かろうが・・・(笑)

 

 

 

 

 どうだろうか・・・?!

 上に文庫版(=改訂版)の表紙カバーの似顔絵を視て、

『懐かしい顔ぶれだなあ・・・!』

との感懐を抱かれる方も居られるのでは・・・?!

 

 しかし・・・、なんとギリギリ微妙なタイミングだったことか・・・(笑)

 

 てな訳で、お陰様、Nippon離脱寸前に届いた懐かしい名著を、8冊全部は重過ぎるしどうせ読み切れ無いなか、2、3冊、無理に押し込んで、夜間外出注意令中のBoliviaのホテルや、10時間に及ぶ窮屈なエコノミー席での暇潰しに読ませて頂こう・・・(笑)

 

 また今日も、つまらぬ支離滅裂な駄文にお付き合い頂いて居りましたら、御礼を申し上げます・・・(謝&拝)