3月7日 土曜日

 今日は一日疲れてしまった。家で小説も読み終えて、一日も終了させる。
 疲れている時でも、ミステリは簡単に読めてうれしい、内容が簡単だと言うことではない。最初から最後まで、自分が何をすれば良いか分かっている、と言うのはある意味でホッとするものだ。読書だけではないかもしれない。分かっていると言うのは、ある程度安心だし、安定している。何かを造る、何かを考えるのと、決まった何かを造る、の違いだ。ミステリは実に安定した登場人物が不安定に見える出来事に実に安静に進んで行くというのが良いのかもしれない。もちろん、それが前提で。、いかにそれを裏切るかと言ったものを含んでくるので、飽きさせないのだけど。いつ、前提条件がひっくり返るとも知れない恐怖もある。恐怖もエンタテインメントのうちの一つでもあるし。

 米澤穂信『秋季限定栗きんとん事件 上』 読了