10月26日

夜、オレンジフェリー内部にて

これが2等客室
まだ、誰もいない

みんな雑魚寝だ

梶尾真治『おもいでエマノン』のエマノンの様な
女性が現れないかなと、一瞬よぎるけれど
現れたりしない

2等客室

フェリーラウンジ

夜の甲板と言うのは怖い

暗いから、過って落ちてしまったら、と言うのではない
そういうアクシデント的な怖さではない

真っ暗な海に飛び込んだらどうなるだろう、
と言うような想像がいつもより
ふとした瞬間にいとも簡単に執行されてしまうのではないかと言う
吸い込まれそうな、境界のあいまいさが怖いのだ

どこかで、それを実行することを
望んでいるかのような妄想に駆られる、焦がれる

それが怖い

甲板

東予港

このように明かりが見えるうちは
大丈夫



森博嗣『議論の余地しかない』
京極夏彦『絡新婦の理』    読了