ヴィクトリア・ヴァン・ブレットは腹違いの兄リップが世話になった看護師アン・ダローと結婚すると言うので、二人が自分の財産を狙っているものと誤解した。
ヴィクトリアは新婚旅行から戻ってきたアンを巨大金庫に閉じ込めた。
製作年:1934,監督:Charles Vidor,Jack Cunningham,Gladys Lehman,原作:Double Door(Elizabeth A. McFadden)
■ はじめに
◆ 登場人物
ヴィクトリア・ヴァン・ブレット(メアリー・モリス)
キャロライン・ヴァン・ブレット(アン・リヴィア) 腹違いの姉
リップ・ヴァン・ブレット(ケント・テイラー) 腹違いの兄
アン・ダロー(イヴリン・ヴェナブル) リップの婚約者
ジョン・ルーカス医師(コリン・タプリー)
モーティマー・ネフ弁護士(ガイ・スタンディング)
犬(?) 名前不明、小型犬
◆ 補足
三人の年齢は不明なので、俳優の年齢に従って兄姉妹を振り分けた。
1934年の映画にしては画像がずいぶん鮮明。
■ あらすじ
◆ マンハッタンの屋敷
1910年、マンハッタン。ヴィクトリア・ヴァン・ブレットは死んだ父親から相続した屋敷に住んでいる。
屋敷には、腹違いの姉キャロラインと同じく腹違いの兄リップも一緒に住んでいるが、屋敷と財産を持っているのはヴィクトリアである。
ヴィクトリアは屋敷を取り仕切り、威圧的な態度で姉と兄を支配している。
◆ リップはアンと結婚する
しばらく屋敷を離れていたリップは、看護師のアン・ダローと結婚するために二人で屋敷に戻ってきた。
リップが入院した時に、アンに非常に世話になったという関係である。
ヴィクトリアはアンが自分の財産を狙っているという妄想から、モーティマー・ネフ弁護士に指示して自分の遺言書からリップの名前を削除した。新しい遺書にまだ署名はなされていない。
二人の結婚式が近づくにつれて、ヴィクトリアは彼らに様々な嫌がらせをした。
それでも二人は結婚式に突き進んだ。
◆ 金庫室
二人が新婚旅行に出かけた後、ヴィクトリアはキャロラインに自分の味方をするように強要し、協力しなければ、金庫部屋にある金庫に閉じ込めると脅す。
金庫部屋の中には巨大金庫があり、それぞれにロックがかかるようになっている。キャロラインを金庫部屋まで連れて行くが、説明するだけで何もしない。
二人が旅行から戻ってきて、リップが「二人はこの屋敷から出る」と言うと、ヴィクトリアは激怒した。
◆ リップとアンは屋敷を出ようとする
リップは父親が亡くなった後にヴィクトリアから受けた虐待についてアンに話した。
それを聞いたアンはヴィクトリアに復讐すると言うが、対してヴィクトリアはアンがジョン・ルーカス医師と不倫をしていると非難した。
怒ったアンは(リップと一緒に)、この屋敷から出ていくと宣言した。
◆ アンは金庫に閉じ込められた
ヴィクトリアはアンに家宝の真珠を贈ると言って、金庫室に案内した。
金庫室に入り、金庫のカギを開け、ヴィクトリアはアンを金庫に蹴り込んで金庫のカギを閉めた。
キャロラインはアンの悲鳴を聞いて、ヴィクトリアに問いただすが「夢を見ていたのでは?」と誤魔化された。
だがキャロラインはアンの部屋にあった出発の準備がなされたスーツケースに気が付いた。
◆ アンは救出された
リップとモーティマー・ネフ弁護士はアンを探した。
二人はついに金庫の中に閉じ込められていたアンを救出した。飼っている犬が金庫の扉に寄りかかったため。
真相を知ったキャロラインもリップやアンと出て行こうとする。
ネフはヴィクトリアにまだ修正されていない遺言書に正式に署名するように要求し、さらにヴィクトリアを脅迫した。
署名された遺言書を渡して、ネフも三人と一緒に屋敷を出た。
◆ ラスト
ヴィクトリアは真珠が金庫の中にあるのを思い出して、金庫室に向かった。
慌てて金庫に入ったヴィクトリアの背後で金庫の扉が閉まり、ヴィクトリアは永久に閉じ込められた。





