レスリーは花嫁学校を脱走してロンドンに来て、劇団に入った。
パングバラ伯爵が劇を見に来て、劇団の女性たちは、伯爵に近づこうと必死の戦い。
レスリーも伯爵に惹かれたが、気が弱いレスリーは近づけない。
製作年:1939、監督:Carol Reed、脚本:Frank Launder、Austen Melford、Michael Pertwee、原作:Emery Bonett
■ はじめに
◆ 登場人物(キャスト)
レスリー・ジェームズ偽者(マーガレット・ロックウッド) 本名不明
グロリア・リンド(レニー・ヒューストン)
クライティ・デヴァイン(リリー・パルマー)
ジョー・ゴールド(デヴィッド・バーンズ) プロデューサー
パングバラ伯爵(ヒュー・シンクレア)
レスリー・ジェームズ本者(マーガレット・ロックウッド)
◆ 補足
本作はドタバタコメディで、女性同士(特にグロリアとクライティ)の殴り合い・物の投げ合い、女性が男性を殴り倒す場面が何度もある。
「レスリー・ジェームズ」は昔のスターの名前らしいが不明。本作のレスリーは、そのスターの名前を偽名として使っている。本名は不明。注、「レスリー・ジェームズ」のキャラクター自体が架空かも?
レスリーは「おとなしい女性」と言う設定になっている。もちろんセリフでは示されないが、それが分かるようになっている。
(マーガレットが演じる)「本者のレスリー・ジェームズ」が登場するのだが、ドタバタしていて、よく分からない。
本作はマーガレットのごく初期の出演作品で、以降のイメージとはかなり違っている。彼女はかなり悪役をやっているのだが、普通の悪役ではなく「こんな上品な女性が悪人なんてあり得ないだろ」という感じの悪人を演じている。
■ あらすじ
◆ ロンドンへ
レスリー・ジェームズは寄宿制のfinishing school(花嫁学校)にいたが、そこが嫌になったので脱出することにした。
監視の目が厳しいので、二階からロープで降りた。尻餅をついたが無事着地。
同級生の見送りを受けてロンドンへ出発した。
◆ 劇団に入る
ロンドンに来て下宿屋を見つけて入った。男性・女性合わせて10人以上が入っている。男性は概ね中年。
一階の食堂で、みんな揃って食事する。
その中にグロリア・リンドとクライティ・デヴァインがいた。レスリーと同じくらいの年。二人はルームシェアをしている。注、レスリーは一人部屋。
二人からミュージカルのオーディションがあると聞いて三人で出かけた。
レスリーは大勢の応募者に気後れしていたが、急かされて舞台に上がり、みんなと踊った。
三人とも無事合格となった。
◆ パングバラ伯爵
パングバラはまだ若いがゴム園を経営する金持ちである。もちろんハンサム。
そして爵位を継ぐためにイギリスに戻ってきた。そしてパングバラ伯爵となった。
伯爵がショーを見に来た。
劇団の女性たちは伯爵の気に入ろうと必死の戦い。特にグロリアとクライティは殴り合いのケンカ。
レスリーは、この戦いで置いてきぼりである。
◆ 伯爵はレスリーが気に入った
だがパングバラ伯爵は、なぜかレスリーが気に入ったようである。レスリーは知らない。
二人が話す。レスリーは恥ずかしく、さらに嬉しそうな顔。だが他の女性が大挙して押し寄せて来て、レスリーは隅に追いやられた。
伯爵は、みんなを自分の屋敷に招待した。
ここでも伯爵が女性たちに取り巻かれて、レスリーが近づけない状況。
だがレスリーは頭を働かせる。みんながある部屋に移動する時、レスリーは、みんなと離れて別の部屋に入った。もちろん伯爵が分かるようにタイミングを調整した。
ソファに座って、わざと寂しそうな顔をする。
◆ ハッピーエンド
この作戦は成功した。二人はラヴラヴの仲になった。
だが、ここでレスリーは自分が偽名を使っている家出少女であることを思い出した。
レスリーは屋敷をとびだした。そして伯爵はレスリーを追いかけて来てハッピーエンド。
■ 出演作
◆ マーガレット・ロックウッド
(1938)バルカン超特急/The Lady Vanishes
(1940)ミュンヘンへの夜行列車/Night Train to Munich
(1945)欲望の女/The Wicked Lady
(1954)笑うアン:嵐に叛く女/Laughing Anne
(1947)狂乱の狼火:ハングリー・ヒル/Hungry Hill